【レビュー】「SwitchBot 顔認証パッド」|顔で家の鍵を解錠可能に

先日、SwitchBotの最新スマートロック「SwitchBot ロックUltra」を紹介しましたが、同時に発表された顔認証で鍵を解錠出来る「SwitchBot 顔認証パッド」も提供頂いたので紹介します。
「SwitchBot 顔認証パッド」は同社のスマートロック製品と組み合わせて仕様するデバイスで、最新の「ロックUltra」だけでなく、全てのスマートロック製品と連携させて使用可能です。
顔認証にはiPhoneと同様の3D顔認証システムを採用しており、3万個の赤外線ビームで顔の3D形状を高精度で識別するため、メイクの有無や眼鏡の有無に関わらず、1秒以内のスムーズな認証が可能。また、暗所でも認識可能な850nm赤外線ライト搭載しているので、暗い場所や明るい場所、逆光となる場所でも、顔認証の成功率は変わらないそうです。
「指紋認証パッド」に顔認証を追加したような形なので、顔認証だけでなく、指紋認証やパスワードの入力をはじめ、SuicaやPASMOなどの交通系IC、NFCカードなどを使った解錠にも対応しています。

外観など
まず、同梱品はこんな感じで、左上から時計回りに、取扱説明書や両面テープ、取付プレート、角度調節台、取付ステッカー、取り外しピン、各種ネジ類、ボタンステッカー、クリーニングティッシュ、USB-Cケーブルといった構成。

本体サイズは131x65x30㎜で、「iPhone 16 Pro」よりも一回り小ぶりなくらい。重さは205gで、199gの「iPhone 16 Pro」とほぼ同じ重さ。

本製品には5000mAhの大容量バッテリーが搭載が内蔵されており、1度の充電で1年間使用可能(解錠・施錠を1日に各10回行った場合)。単3リチウム電池と比べると、長期的に使用する場合の維持コストがグッと抑えられ、顔認証パッドを取り外して充電する方法以外に、モバイルバッテリーを挿し込んでの充電や、ソーラーパネル(間もなく発売予定)を使って半永久的な給電を実現することも可能です。
バッテリーが少なくなったら、アプリと本体で知らせてくれるので(アプリでの通知にはハブ製品が必要)、「うっかり放置」や「閉め出し」の心配なく、安心して使い続けられる仕組み。
本体下部には充電用のUSB-Cポートが搭載されており、USB-Cポートには防水の為のゴムキャップが付属しています。また、写真では分かり難いですが、ポートの右横には充電状況を示すLEDインジケーターも搭載されています。なお、バッテリーの満充電にかかる所要時間は約6時間。

背面には取り付け用の金具などの他、電源ボタンが搭載されており、電源ボタンもゴムキャップで防水化が施されています。なお、本製品はIP65防水・防塵構造で、悪天候下の屋外でもしっかり動作する他、紫外線に強いPC素材が採用されており、日焼けによる劣化にも強い設計となっています。

取り付けてみた
今回テストした事務所は賃貸なので穴開けでの取付が出来なかったので、両面テープを使って取り付けてみました。取付時の注意点は充電時に取り外す必要があるので(モバイルバッテリーを使えば取り外さなくても充電出来ますが)、設置する右側に6cm以上のスペースが必要です。また、両面テープでの設置は表面に凹凸の多い素材や木材等には非推奨となっており、購入前に取付箇所のチェックも必要です。
また、センサーは上下70cmくらいの範囲で認識してくれるので、大人から子供まである程度の身長差には対応可能ですが、使用者の身長により設置位置の高さを検討する必要があります。

本体も取り付けてみました。取付自体はドアに貼るだけで設置完了で、両面テープということもあり、工事も工具の準備も配線も面倒な作業は一切不要なので簡単なので、一瞬で終わりました。筆者の場合はドア面に取り付けたので使わなかったですが、ドアの横の壁などに取り付ける場合は、ドアの前に立っても認識してくれるよう、角度調節台を使うことで「顔認証パッド」に角度を付けて取り付けることも可能です。
設置場所がドア本体になり、両面テープなので開け閉めの振動で落ちないか心配にはなるものの、同社のスマートロックも同じ3M製の両面テープで落ちたことがない為、信じるのみ。取り付けると結構存在感があるので、「ロックUltra」のようにドアのカラーリングに合うようなカラーラインナップや着せ替えシールがあれば良いかもしれません。

公式アプリ
「SwitchBot 顔認証パッド」を利用するには同社の他の製品と同じく「SwitchBot」アプリに登録する形で、「SwitchBot」アプリの「デバイスの追加」ボタンより画面の指示に従って追加するだけ。また、その際に使っているスマートロック製品との連携も案内されるようになっています。
アプリへの追加時には取付方法も案内されるようになっており、説明は図解での説明と動画での説明の2通りが用意されているので、こういったデバイスが苦手という方にも分かり易いよう配慮されています。

アプリでのトップ画面が下記の画像(左)で、バッテリー残量やスマートロックとの連携状況に加え、解錠などの動作履歴が見れる他、パスコード、顔、指紋、NFCカード(交通系ICカード)の登録が行えます。また、設定では多数のオプションが用意されており、様々な設定変更が可能。

「顔認証設定」では「顔認証の起動の仕方」「顔認証感度」「スリープ時間」の3つが変更可能。「顔認証の起動の仕方」では顔認証が自動で起動するか、手動で起動させるかを変更でき、自動の場合は近づくと顔認証が起動し、手動はテンキーのいずれかの数字ボタンを押すと起動する仕組み。手動の方がバッテリーの消耗を抑えられる他、他人が通った際の誤作動が減ります。自動の方が勿論便利ですが、ドア前が狭かったり、他人が通る可能性があるマンションなどでは手動の方が良いかもしれません。
「顔認証感度」ではセンサーの感度を調節可能で、「高感度 (5m)」「中感度 (4m)」「低感度 (3m)」の3つから選択でき、感度が高い方ほど消費電力が高くなります。感度というよりも「顔認証パッド」の設置場所によるところも大きく、マンションなどでは5mも感度は必要ないので、3mでも十分だと思います。
「スリープ時間」は解錠・施錠後に設定した時間内は自動で顔認証が起動しない時間を設定出来ます。誤作動を防ぐ為で、0〜60秒で用意された中から選択する仕組み。上で紹介した「顔認証の起動の仕方」を手動にしている場合は関係ありません。

次に、「施錠ボタン設定」では施錠ボタンの有効・無効化が可能で、「ボタン設定」では本体下部に搭載されているボタンを押した際の動作を設定可能です。このボタンは施錠・解錠などに使うものではなく、「音でお知らせ」はインターホンのような機能で、押すと連携させたスマートロックもしくはハブ製品から音を鳴らすことが可能です。また、シーンを実行させることも可能で、外から設定したシーンを起動可能。
「キーパッド無効化」はその名の通り全てのボタン操作を無効化するもので、指紋もICカードも効かなくなり、唯一本体下部のボタンのみ利用可能です。顔認証を手動にしている場合は顔認証の起動も出来なくなるので注意が必要です。

他にも、取り外した際のアラートを鳴らすかどうかの設定や、各種操作時の効果音や音声の音量調節も変更可能。さらに、「Fast Unlock」というものも用意されており、有効化すると解錠の反応速度が向上する代わりにバッテリーの減りが早くなります。「Fast Unlock」の効果については正直なところ差が分かり難かったので、バッテリー寿命を考えると基本オフでも良いかもしれません。

実際に使ってみた

実際に2週間ほど使ってみました。最初に気になるのは顔認識の精度ですが、これに関しては結論から言うと、認識精度は良好で、識別ミス率はわずか0.0001%未満と謳っている通り、認識ミスは一度も発生しませんでした。指紋認証やパスコードも登録はしていますが、今のところ顔認証だけで運用出来ています。
まず、3D顔認証技術を採用していることから他人によるなりすましや、画像や動画を用いた平面情報では認証されないとのことで、実際に印刷した筆者の顔写真やスマホに写した顔画像を認識させてみましたが、一切反応がなく、誤認識はありませんでした。
次に、850nmの赤外線ライトを内蔵しており、暗い場所や明るい場所、逆光となる場所でも、顔認証の成功率は変わらないとのことなので、実際に薄明かりが差し込むような暗い場所で試してみましたが、認証精度も認証にかかる時間も変わりなしでした。さらに、部屋の中で一切光が入らない真っ暗闇でも試してみたところ、こちらも認証精度も認証にかかる時間も変わりなく、謳っている内容に間違いはなさそうです。
下記動画は実際にその顔認証のテストを行ってみた映像で、顔は映っていませんが、テンキーを押した時点で「顔認証パッド」の前に顔を向けています。後半部分は本当に真っ暗にした状態でのテスト映像で、特に問題なく動作することが確認出来ます。(※動画では手動で動かしていますが、上述した通り、近づいた際に自動で認識させることも可能です)
また、筆者は普段はメガネをかけているのですが、メガネ有りで顔を登録しているので、メガネを外して試してみましたが、こちらも問題なく認識してくれました。ちなみにマスクはダメで、マスクをしたままでは反応してくれない他、マスクを着けた顔では登録もできません。
認識速度に関しても良好で、顔認証が起動してから1秒以内には認証されるので特にストレスは感じませんでした。基本的には指紋やICカードで解錠するのと同じようなレスポンスで解錠可能です。
これまで「指紋認証パッド」でも十分便利だと感じていましたが、顔認証の利便性は更にその上をいくもので、「顔認証パッド」を使い始めると指紋で開けることはなくなり、「指紋認証パッド」や「キーパッド」を使っているユーザーが「顔認証パッド」に乗り換えるのもアリかと思うので、ぜひ試してみてほしいところです。
価格は??
「SwitchBot 顔認証パッド」の価格は16,980円で、公式ストアの他、Amazonや楽天市場でも購入可能です。また、「ロックUltra」とのセットモデルも34,980円で販売されているので、セットで買うのがお得です。
また、6月2日までは「SwitchBot 顔認証パッド」が14,433円、「SwitchBot ロックUltra」が通常22,980円のところが19,533円に、「SwitchBot ロックUltra 指紋認証セット」が34,980円のところが29,733円になるセールが開催中です。
さらに、公式ストアではクーポンコード「LOCK25170」を決済時に入力することでさらに5%オフで購入可能です。


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