【レビュー】UGREEN初のNASキット「NASync DXP4800 Plus」ー スマホ時代に合わせた設計で、写真や動画によるスマホの容量圧迫問題も解決

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【レビュー】UGREEN初のNASキット「NASync DXP4800 Plus」ー  スマホ時代に合わせた設計で、写真や動画によるスマホの容量圧迫問題も解決

米国で実施されたクラウドファンディングでは支援額が10億円に達し、日本でも先日よりクラウドファンディングが開始され話題のUGREENのNASキット「UGREEN NASync」シリーズを提供頂いたので紹介したいと思います。
(日本での支援額は記事投稿時点で既に6億円を突破し、国内のクラウドファンディングにおける購入型プロジェクトの史上最高支援額を更新)

実際のところ筆者がNASを使うのは2000年代前半使っていたバッファローの「LinkStation」以来で(LinkStationシリーズ自体はまだあります)、その頃は使い勝手があまり良くなく、早々に外付けHDDに戻ってしまった記憶があり、それ以降は外付けHDDでRAIDを構築して重要なファイルを保存してきました。NAS製品としては実に約20年ぶりなので、今のNASがどれほど進化しているかを実感出来ればと思います。

NASキットはHDDを組み込めばNAS(ネットワークHDD)が構築できるもので、家庭内では有線および無線LANを利用してさまざまなデバイスからアクセスできる他、外出先からでもインターネット経由で利用出来るなど、USB接続の外付けHDDとは違い、どこからでもファイルを保管したり、保管したファイルにアクセス出来るといったメリットがあります。

スマートフォンのカメラの高性能化に伴い、スマートフォンのストレージ容量不足に悩んでいる人は少なくないと思われ、かといってストレージ容量が大きいスマホを購入するとなると追加で数万円かかってしまうのが現状。また、クラウドストレージを活用しているユーザーも多いと思いますが、保存容量の増加に伴いプランの見直しなど、増えていくサブスク費用に頭を抱えているユーザーもいると思います。

今回、UGREENから登場する「NASync」シリーズは、そんな容量不足の悩みを解決できる製品となっています。

目次

主な仕様

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左からDXP4800 Plus、DXP6800 Plus、DXP2800

UGREENが日本でも発売する「UGREEN NASync」シリーズは、2ベイタイプの「UGREEN NASync DXP2800」、4ベイタイプの「UGREEN NASync DXP4800 Plus」、6ベイタイプの最上位モデルとなる「UGREEN NASync DXP6800 Pro」の3モデル構成。

3モデルの違いは下記の比較表を見て頂ければ分かる通り、HDDベイの数により最大ストレージ容量に差がある他、搭載CPUやLANポートの仕様、対応のRAID構成、USBポートの仕様、SDカードスロットの有無、Thunderboltポートの有無、HDMIポートの仕様といった感じ。

各モデルの仕様の比較

DXP2800DXP4800 PlusDXP6800 Pro
ペイ数246
ストレージ容量最大64TB最大112TB最大160TB
CPUintel N100
4コア/4スレッド
3.40GHz(TB利用時)
Intel Pentium Gold 8505
5コア/6スレッド
4.40GHz(TB利用時)
Intel Core i5-1235U
10コア/12スレッド
4.40GHz(TB利用時)
RAM8GB DDR5メモリ
最大16GB
8GB DDR5メモリ
最大64GB
8GB DDR5メモリ
最大64GB
M.2 SSD2ベイ2ベイ2ベイ
ネットワークRJ-45 2.5GbERJ-45 2.5GbE+10GbERJ-45 デュアル 10GbE
RAIDJBOD/Basic/0/1JBOD/Basic/0/1/5/6/10JBOD/Basic/0/1/5/6/10
USBポートUSB-C (3.2 Gen2. 10Gbps) x1
USB-A (3.2 Gen2. 10Gbps) x1
USB-A (3.2 Gen1. 5Gbps) x1
USB-A (2.0. 480Mbps) x2
USB-C (3.2 Gen2. 10Gbps) x1
USB-A (3.2 Gen2. 10Gbps) x1
USB-A (3.2 Gen1. 5Gbps) x1
USB-A (2.0. 480Mbps) x2
USB-C (3.2 Gen2. 10Gbps) x2
USB-A (2.0. 480Mbps) x2
SDカードスロットSD 3.0 (104MB/S) x1SD 4.0 (312MB/s) x1
ThunderboltポートThunderbolt 4 x2
HDMIポートHDMI(最大4K/60Hz)×1HDMI(最大4K/60Hz)×1HDMI(最大8K/60Hz)×1
本体寸法L231.8 × W109.4 x H178.4㎜L257.5 x W178 x H178 ㎜L294 x W258 x H189㎜
重さ2.545kg6.023kg6.375kg
通常価格55,880円99,880円169,880円
クラファン価格
(記事投稿時点)
41,910円74,910円122,314円

外観とハードウェア

今回紹介する「UGREEN NASync DXP4800 Plus」は4ベイモデルで、グレーの金属製筐体を採用していることから高級感のあるデザイン。

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同梱物は画面左上から時計回りに、ユーザーマニュアル(日本語表記無し)、電源アダプタ、電源コード、LANケーブル(1m/カテゴリ7)×2、2.5インチHDD取付用のネジや工具、M.2 SSD用サーマルパッド、HDDベイ用の鍵といった構成。

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ハードウェアで唯一の問題点というか改善が出来そうな箇所は電源周りで、まず電源アダプタが非常に大きく、置き場所を考える場合、電源アダプタのことも考慮する必要あり。コストの面もあると思いますが、UGREENは様々な小型のUSB充電器も発売しているので、その技術も取り入れてくれるとより良い物になりそう。

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▲iPhone 16 Proとの比較

また、中国メーカーに良くあることなのですが、コンセントプラグは3Pタイプ。日本で利用するには2Pに変換するアダプタを電気屋などで別途購入する必要あり。変換アダプタは数百円で買えますが、日本の2Pタイプを同梱して欲しいところ。当初は3Pタイプだったものの、後に2Pタイプ同梱に変わった製品も多々見て来ているので、将来に期待。

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4ベイモデルの本体サイズはL257.5 x W178 x H178 ㎜で、設置面積は「iPad」の11インチモデルと同じくらい。重さも本体だけで約6kgあり、HDDを装着すると更に増えるので、女性には結構厳しい重さ。

前面には左から電源ボタン、HDDのアクセス状況を示すLEDインジケーター、SDカードスロット、USB-C (3.2 Gen2. 10Gbps)、USB-A (3.2 Gen2. 10Gbps) といった構成で、背面は左からHDMI、USB-A (3.2 Gen1. 5Gbps) 、USB-A (2.0. 480Mbps)×2、2.5GbE LANポート、10GbE LANポート、リセットボタン、電源入力。

基本的にはLANポートを利用してネットワークで利用するものですが、SDカードやUSBメモリや外付けHDDなどを接続してファイルを直接バックアップすることも可能。この手のNASキットでSDカードスロットを搭載しているのは珍しく、カメラユーザーにとっては嬉しいところ。

背面はかなり大型の冷却ファンが搭載され、背面から給気して前面から排気する仕組み。また、マグネットで固定出来る金属製フィルターが同梱されており、ホコリが付着した場合に金属製フィルターを取り外して簡単に掃除することが可能。ちなみにファンは回転数を自動調整する「デフォルト」に設定しておけば音はほぼ聞こえず、気になりません。

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HDDの取り付けは超簡単

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HDDを収納する各ケージの表面にはガンダムやエヴァに出て来そうな感じの番号が印字されてちょっと見た目もカッコ良く、各ケージは鍵穴の部分がボタンになっており、それを押すことでハンドルが飛び出し、引っ張ることでケージを取り出すことが可能。

ケージにはネジを使わずに3.5インチHDDを固定できるようになっているのもユニークな造りで、実際にその様子をまとめたものが下記動画。2.5インチのHDDやSSDも装着可能ですが、その場合は通常通りネジによる固定が必要。また、各ケージは付属の鍵で取り出せないようロックすることも可能。ケージを簡単に取り出しやすい設計なので、小さい子供が触れるところに置く場合に誤ってHDDを抜き出されるといったことを防ぐことが可能。

本体の底にある蓋を開封することで、RAMやM.2 NVMe SSDスロットにアクセス可能。また別途試してみたいと思いますが、RAMを増設することでより動作が安定する他、M.2 NVMe SSDを装着することで、増設用のストレージとして利用したり、読み書きを高速化するキャッシュとして利用できます。

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セットアップやアプリなど

本製品はHDDの取り付けが簡単なだけでなく、セットアップが簡単なのも特徴の1つ。昨今、PCやMacをほぼ使わず、スマホやタブレットのみというユーザーも多いと思いますが、特にPCやMacを持っていなくてもセットアップや利用が可能なので、今回は最初のセットアップは全てiPhoneで行ってみました。

PCではWebブラウザから『http://find.ugreen.com』にアクセスすることでセットアップ可能ですが、別途公式アプリの「UGREEN NAS」アプリがWindows/Mac/IOS/Android/tvOS/Android TV向けに用意されており、WindowsとMac向けはこちらからダウンロードでき、iOS/Android向けは各アプリストアからダウンロード可能。

iPhoneではアプリを起動すると新しいデバイスの登録画面が表示され、スキャンを行うとセッティングした「UGREEN NASync DXP4800 Plus」が表示されるので、登録を行うだけで連携完了。

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次はデータを格納するストレージスペースの設定で、4ベイモデルの「UGREEN NASync DXP4800 Plus」は「RAID 0/1」に加え、1台のHDDが故障してもデータが復元できる「RAID 5」に加え、HDDの実容量が半分に減るものの同時に2台のHDDが壊れてもデータを復元できて安全性の高い「RAID 6」にも対応しているのが特徴。さらにHDDの実容量が半分に減るものの、読み込み・書き込み速度が高速で、かつ耐障害性にも優れた「RAID10」も利用可能。筆者の環境ではアプリでおすすめされる「RAID5」で組んでみましたが、HDD容量に余裕がある場合は「RAID 6」や「RAID10」もオススメです。

ストレージスペースの作成は上述したRAIDの構成と使用するHDDを選択するだけとなっており、ストレージスペースの作成が完了したら初期設定は完了です。ただ、初回のHDDの同期は8TB HDD×3台で約12時間ほど掛かるので、気長に待ちましょう。筆者の場合はここで4台目を選択し忘れるというミスを犯してしまったので(下記スクリーンショットにもその場面が残ってますが…)、4台目を後から追加して再構築するのにまた約1日ほど待つ羽目に。

また、HDDなので仕方ないのですが、HDDの同期・再構築中やファイルをやり取りしている際はカリカリとHDDが動く音がするので、置き場所を検討する際にはその辺も考慮した方が良いかもしれません。

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セットアップ完了後は専用OS「UGOS Pro」のホーム画面が表示され、いくつかのアプリが標準でインストールされており、専用のアプリストアから写真管理やバックアップ管理などのアプリをインストールすることが可能。

スマホアプリの場合はアプリの一覧の下に「トップページカード」と呼ばれるウィジェットのようなものを配置でき、ストレージやNAS本体の状態に加え、音楽ファイルの再生コントロールなども行うことが可能。この辺はスマホのホーム画面のような感じで操作でき、iOS/Android版で「トップページカード」の設定などは同期される仕組み。

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表示されるガイドに従って進めるだけの良心設計

Windows/Mac版アプリやWebブラウザでは下記のようにパソコンのOSのようなデスクトップ画面が表示され、スマホ版と同じくPCを使うような感じで直感的に操作できるのが特徴。

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Mac版アプリのデスクトップ画面

多数のアプリが用意されている

記事投稿時点で利用可能なアプリの一部が下記の通り。

アプリ名説 明
ファイルファイル管理アプリ。基本的に保存したファイルの各種操作や整理などを行える。
コントロールパネル各種設定を行う為のアプリ。接続とアクセス、一般設定などの設定変更や本体のアップデーも可能。
ストレージマネージャー内蔵ストレージの状態の確認やストレージプール/ストレージスペースの作成および設定変更などが可能。外部ストレージの管理も同アプリで行う仕組み。
アプリアプリストアのようなもので、アプリをインストールしたりアップデートを行うことが可能。
ログ様々なログを保存・閲覧出来るアプリ。
サポートアプリの使い方や各種操作方法、トラブルシューティングなどの検索・閲覧が可能。また、問い合わせも同アプリから行う仕組み。ただ、記事投稿時点ではアプリガイドはまだ英語のみ。こちらのナレッジセンターを見た方が良いかも。
タスクマネージャーCPU、GPU、メモリ、ネットワーク、ハードディスクといった内部ハードウェアの動作状態や温度、ネットワーク速度、読み書き速度などを確認可能。
ユニバーサル検索保存した各種ファイルを検索出来るアプリ。ファイル、画像、ビデオ、アプリといった種類別で絞り込むことも可能。
音楽保存した音楽ファイルの閲覧・再生が出来るアプリ。アルバムアートワークの表示やプレイリストの作成機能もあり。
シアタービデオメディアサービスアプリで、保存したビデオコンテンツの管理や様々なデバイスで視聴することが可能に。
写真保存した写真の閲覧に特化したアプリで、スマホの「写真」アプリのような形で利用可能。スマートな画像認識技術と分類機能により、探している画像を簡単に見つけることもでき、画像内の要素を検索して瞬時に見つけ出し、人物・オブジェクト・場所ごとにアルバムを整理することが可能。
同期とバックアップスマホやPCなどを連携させて、写真や動画を自動でバックアップしたり、異なるデバイス間でデータの同期を行う為のアプリ。
バージョンマネージャー「同期とバックアップ」アプリで同期機能が有効な共有フォルダ内のファイルの履歴バージョンを管理するアプリ。
ネットディスクツール対応するクラウドストレージのファイルを自動でバックアップしてくれるアプリ。
様々な同期方法が用意されているのが特徴。
テキストエディタプレーンテキストコンテンツを編集出来るアプリで、複数のエンコーディングフォーマットの切替や外観スタイルの選択が可能。
ダウンロードHTTP、FTP、BitTorrentなどの複数の種類のリソースをサポートしたダウンロードアプリ。
オンラインドキュメント無料かつオープンソースのオフィススイート「ONLYOFFICE」を用いて、ドキュメント、スプレッドシート、スライドなどを作成および共同編集出来るアプリ。実際の作業がWebブラウザで行う仕組みで、ユーザーデータはNASに保存されます。
FirefoxWebブラウザアプリ。NAS上で直接Webを閲覧したり、内部ネットワークデバイスにアクセス可能。
セキュリティマネージャーClamavウィルススキャンエンジンを利用してNASのシステムファイルやユーザーファイルのウィルスをスキャン・削除が可能なアプリ。定期的なスキャンやリアルタイム監視も可能。
仮想マシン仮想化環境を作成・管理可能なアプリで、LinuxやWindowsなどのOSの仮想マシンをセットアップして実行することが可能です。

さすがに全てのアプリは紹介しきれないので、一般のユーザーが良く使いそうなアプリを下記で紹介します。

スマホの写真バックアップやPCのバックアップ・同期

まずはスマホで撮影した写真や動画のバックアップが出来るが「同期とバックアップ」アプリで、スマホで起動すると「アルバムのバックアップ」のオプションが表示されるので、有効化し、バックアップ先などを設定することでバックアップ可能。

“Wi-Fi接続時のみ”&”バックグラウンドで実行する”に設定しておくことで、家に帰った際に勝手にバックアップしてくれるのでオススメ。これによりスマホの写真や動画を削除出来るようになり、スマホのストレージ容量を節約することが可能です。

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なお、同アプリはWindowsやMacでは、PC/Macのドライブ全体や特定のフォルダなどをバックアップおよび同期させることが可能。

同期に関しては、PC上でも、NAS上でも、いずれかで変更があれば、その情報が互いに同期される「双方向同期」の他、PCとNASのどちらか側の変更のみを同期することが可能。その場合、ファイルの削除のみ同期させないことも可能で、誤ってファイルを削除しても片方に残る仕組みの他、PC上のファイルを削除してもNAS上に残すことが可能なので、PC側のストレージの節約にもなります。

写真アプリ

「写真」アプリは上で紹介した「同期とバックアップ」アプリを使ってバックアップした写真や動画を閲覧することができ、Wi-Fi環境だけでなく、外出先などのモバイル環境でも閲覧可能。

スマホ版のユーザーインターフェイスはiOSやAndroidの「写真」アプリと同じような感じで、使い勝手も良く、バックアップした写真は人物や場所、被写体認識などでも自動で分類してくれます。

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他に、類似または重複した写真を表示し、効率的に整理出来たり、猫種や犬種まで識別できる高度なスマート認識機能も備えています。

家族全員のスマホの写真バックアップにも

デバイスのIDでもある「UGREENlinkID」を共有することで家族全員用のアカウントも作成可能で、アカウントごとにアクセス権を設定でき、各個人のフォルダは他のユーザーから見れなくするなども可能なので、家族が多く、各自クラウドストレージを契約していたり、ファミリープランに加入している場合は本製品でも代替が可能。

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実際、筆者も私と子供のアカウントを作成して、上述した「同期とバックアップ」アプリでバックアップを設定し、各自のスマホの写真や動画を自動でバックアップする方法で利用しています。筆者はAppleのiCloud+を有料で利用しており、子供達が写真や動画を撮りまくり、しょっちゅうiCloudストレージの容量が一杯になることから、この方法でバックアップを取らせてiPhone本体の写真や動画を削除し、将来的にiCloud+を解約する方向で検討中。

クラウドストレージのバックアップ・同期も可能

「ネットディスクツール」アプリを利用すると、対応しているクラウドストレージに保存してあるファイルのバックアップおよび同期が可能。現時点ではMicrosoftの「OneDrive」のみの対応なのが残念ですが、将来的に対応サービスが増えることに期待。

上述した「同期とバックアップ」と同じく同期方法は双方向などから選択可能な他、同期するタイミングもリアルタイムから手動、スケジュール(毎日・毎週・毎月など)から選択可能です。

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MacならTime Machineのバックアップフォルダとして設定可能

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Macの場合、Time Machineのバックアップ先に「NASync」を指定することも可能。その場合はMac版アプリの「コントロールパネル」の「ネットワーク設定>ファイルサービス>詳細設定」でBonjourサービスを有効にする必要があります。(iPhone版では設定出来ません)

Bonjourサービスを有効にした後はバックアップ用の共有フォルダを作成・選択し、macOS側のTime Machineの設定から作成した共有フォルダを選択するだけとなっています。

また他にも、同じ「ネットワーク設定>ファイルサービス」ではSMBサービスも有効化でき、SMBドライブとしてMac上に表示することも可能です。

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まとめ

以上、「NASync DXP4800 Plus」を使ってみましたが、以前のような取っつきにくいイメージが払拭され、スマホ時代に合わせたNASといった印象。

専用アプリは一部の翻訳がおかしかったり、詳しい人にしか分かりずらい箇所もあるので、まだまだ進化する余地は残っているものの、ファイルの保存・閲覧、音楽や動画の視聴などは普段のスマホアプリと同じような感じで利用できます。また、写真や動画のバックアップは自動化できるなど、一度設定さえしてしまえば後は何もしないで良いなど、これまでNASを使ってこなかったユーザーでも入り込み易い製品と思いました。

今回レビューした「NASync DXP4800 Plus」は2.5Gbpsに加えて10Gbpsにも対応しているものの、筆者の環境では最大2.5GbpsまでのLAN環境しかなかった為、PC/NASともに2.5GbpsのLANポートを利用し、PCからのファイル転送速度を測定してみましたが、転送速度は結果の通りで、2.5Gbpsのほぼ上限値といえる速度といった結果に。

「NASync」シリーズの性能をフルに利用するには基本的に有線LAN接続が必須で、さらに10Gbpsに対応したLAN環境があれば更に良く、筆者の家はWi-Fiのみで有線環境は一切なかったのですが、これを機に有線化出来るところは少し見直しても良いかなといった気分になりつつあります。

クラウドファンディングは残り1ヶ月

クラウドファンディングの実施期間は4月7日までで、まだ約1ヶ月残っているものの、当初用意されていた40%オフ〜30%オフは既に売り切れとなっており、記事投稿時点では25%オフで購入可能です。(配送時期は既に2025年6月に)

25%オフの価格は下記の通りで、「NASync 2800」は41,910円、「NASync DXP 4800 Plus」は74,910円、「NASync DXP6800 Pro」は127,410円で購入可能。当初ほどのお得感がなくなってしまっていますが、それでも4万円台から購入可能なので、

今回のレビューでも使用したWestern DigitalのNAS向けHDDである「WD Red Plus」シリーズは4TBで20,000円ほど、8TBで34,000円ほどとなっており、2ベイモデルの「NASync 2800」であれば8〜10万円で総容量8〜16TBのNAS環境を構築可能です。

本シリーズはコスパが高いことも話題ですが、スマホ時代に合わせたUIなど細かな使い勝手の良さも評価されクラウドファンディングで人気となっているものと思われる為、NASの購入を検討するのであれば候補の1台となりそうです。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • 支援額から考えても実際に売れてる数で言えばsynologyやQNAP、BUFFALOのnasキットのほうが売れてるだろうし、日本語対応や各OSのアプリ対応も一日の長があると思います。

    UGREENの本製品が注目を集めているのは積極的なプロモーションに加え、価格の低さ、公式で「NASに使うOSは自由」と謳ってることや、標準でのマルチギガビット・イーサネットに対応すること、などにありそうです。

    特に価格の低さはNASでは重要なソフト、ハード両面での冗長性やサポート・セキュリティ体制に跳ね返ってくる面でもあり、上記先行大手3社は企業向けサーバーなどでの実績による信頼性もある程度はあるので、初物である本機が無条件に万人に勧められるかどうかは今後を見守る必要があるのかなと感じます。

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