Insta360の最新360度カメラ 「Insta360 X5」レビュー|低照度撮影性能が大幅に向上

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撮影モードやUI

撮影モードは、360度撮影の場合は、写真、動画、PureVideo、インスタフレーム、タイムラプス、タイムシフト、バレットタイム、ループ録画、ドラレコ、スターラプス、バースト、インターバルといった構成で、「X4」の場合はHDR写真やアクティブHDRが別途用意されていましたが、「X5」では写真や動画撮影時の解像度設定欄にHDRのオン/オフが移動した他、新たな撮影モードとしてPureVideoとインスタフレームの2つが追加されました。

「X5」と「X4」の動画撮影モード

X5X4
・写真
・動画
・PureVideo
・インスタフレーム
・タイムラプス
・タイムシフト
・バレットタイム
・ループ録画
・ドラレコ
・スターラプス
・バースト
・インターバル
・写真
・HDR写真
・動画
・アクティブHDR
・タイムラプス
・タイムシフト
・バレットタイム
・ループ録画
・ドラレコ
・スターラプス
・バースト
・インターバル

また、シングルレンズでの撮影の場合は、写真、動画、FreeFlame動画、ミーモード、ループ録画といった構成で、こちらは「X4」と同じ構成です。

Insta360の最新360度カメラ 「Insta360 X5」レビュー|低照度撮影性能が大幅に向上
▲左が「X5」、右が「X4」

上記画像は360度動画撮影時の画面ですが、基本的にはUIに大きな変更はなく、唯一、画角を現行出来るボタンが「X5」では廃止されています。360度動画の場合は画角はあまり関係ないので、削除されたのかもしれません。

360度カメラなのでシングルカメラモードで撮影することは少ないと思いますが、シングルカメラモード時の画角オプションとして、動画撮影、写真撮影ともに新たに「MEGA(メガ広角)」と「LINEAR(リニア)」が追加されており、シングルカメラでのアクションカメラとしての利用時の使い勝手も改良されています。

画角特徴
LINEAR自然な広角FOVで、Vlogに最適。
DEWARP広角FOVで、歪みが極めて少なく、スキーやVlogなどの撮影に最適。
ULTRA超広角FOVで、登山やハイキングなどのアウトドアスポーツなど、広角撮影が必要なシーンに最適。
MEGA街並みに最適で、広い視野で歪みを最小限に抑えた自然な景観を提供。
ACTION空間を圧縮して没入感のある一人称視点で撮影。スキーやサイクリングなどに最適。

下記は動画撮影および写真撮影時の各画角オプションの画角の違いを比較した画像となっています。「MEGA (メガ広角)」は昨年に発売された同社のアクションカメラ「Ace Pro 2」や「GO 3S」から利用可能になった画角で、「ULTRA(超広角)」と同じくらいの画角であるものの、より歪みの少ない画角となっています。

動画撮影時(シングルカメラ)の画角

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▲シングルカメラ時の動画撮影モードの画角オプションの比較(省略しましたが「LINEAR」も選択可能)

写真撮影時(シングルカメラ)の画角

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▲シングルカメラ時の写真撮影モードの画角オプションの比較

▼色合いやホワイトバランス等の画質を変更するメニューも基本的には大きな変更はないものの、「自動」「手動」が英語表記に変更されています。

Insta360の最新360度カメラ 「Insta360 X5」レビュー|低照度撮影性能が大幅に向上
▲左が「X5」、右が「X4」

▼撮影した動画や写真を閲覧出来るライブラリも大きな変更はないものの、動画や写真などに絞って表示出来るソート機能が「X4」ではサムネイル画面だけで使用可能だったものが、「X5」では全ての場面で利用可能になっています。

Insta360の最新360度カメラ 「Insta360 X5」レビュー|低照度撮影性能が大幅に向上
▲左が「X5」、右が「X4」

▼大きく変わったのはメニュー画面で、「X4」では各オプションのアイコンが並べられているのみでしたが、「X5」では一部機能は文字付きで表示されるようになり、分かり易くなっています。久々に使うとアイコンだけで機能が判断出来ない場合があるので、これは良い改良点だと思います。

「X5」と「X4」のカメラ性能の違い

「X5」は最初に書いた通り、イメージセンサーのセンサーサイズがデュアル1/2″センサーからデュアル1/1.28″センサーへと大型化され、より多くの光を取り込めるようになった他、高度なノイズリダクションと画像処理のための2つの専用プロ・イメージング・チップを搭載し、照明に関係なく、クリアで鮮やかな映像を撮影出来る360度PureVideoモードが利用可能になったのが最大の特徴となっています。

また、「X4」では5.7K/30fpsまでしか利用出来なかったアクティブHDRが5.7K/60fpsでも利用可能になった他、360度スローモーション撮影時のフレームレートも100fpsまでだったのが120fpsまで選択可能になっており、「X4」よりもより滑らかで自然な動きのHDR動画やスローモーション動画も撮影可能となっています。

実際に撮影してみた

ここからは実際に「X5」の最大の特徴である低照度撮影性能を「X4」と比較してみた動画を紹介します。

下記の3本の動画は全て「X5」はPureVideoモード(8K/30fps)、「X4」は通常の動画撮影モード(8K/30fps)で撮影した動画を4K/30fpsにリフレームしたものとなっています。PureVideoモードを使った「X5」はかなり明るい動画が撮れることが確認出来ます。実際の肉眼での見た目は「X4」の映像に近いので、好みもあると思いますが、

▲X5はPureVideoモード(8K/30fps)、X4は通常の動画撮影モード(8K/30fps)で撮影
▲X5はPureVideoモード(8K/30fps)、X4は通常の動画撮影モード(8K/30fps)で撮影
▲X5はPureVideoモード(8K/30fps)、X4は通常の動画撮影モード(8K/30fps)で撮影

また、8K/30fpsよりも5.7K/fpsの方が明るく撮れる為、5.7K/30fpsで撮影した動画も比較してみました。下記動画は「X5」はPureVideoモード(5.7K/30fps)と「X4」は通常の動画撮影モード(5.7K/30fps)で撮影した動画を2K/30fpsにリフレームして比較しています。「X4」も8K/30fpsより少し明るく撮影出来ている印象ですが、PureVideoモードを使った「X5」ほど明るく撮れないことが分かります。

通常の撮影モードでも低照度撮影性能は向上

次は低照度撮影に特化したPureVideoモードを使わず、通常の動画撮影モードで「X5」がどれだけ明るく撮影出来るのかを試してみました。

「X5」と「X4」の両モデルとも通常の動画撮影モード(8K/30fps)で撮影した動画を4K/30fpsにリフレームしたものとなっています。1本目は完全な夜ではなく、夕暮れ時で空が少し明るい状況でしたが、「X5」はセンサーサイズの大型化により、PureVideoモードを使わなくてもある程度明るく撮れることが確認出来ました。2本目は暗い時間帯に撮影しましたが(長いので2倍速にしています)、同じく「X5」は通常の動画撮影モードでも「X4」よりも明るく撮影出来ているのが確認出来る結果に。

▲両モデルとも通常の動画撮影モード(8K/30fps)で撮影
▲両モデルとも通常の動画撮影モード(8K/30fps)で撮影(※2倍速)

風切り音の低減

Insta360の最新360度カメラ 「Insta360 X5」レビュー|低照度撮影性能が大幅に向上
▲レンズ下のメッシュ部分がウィンドガード

「X5」は本体前面のマイク部分にシリーズ初の多層スチールメッシュ・ウィンドガードが搭載されたことに加え、強化されたオーディオ・アルゴリズムにより、風切り音を遮断し、はっきりとクリアな音で捉えてくれるようになりましたが、実際に「X5」と「X4」で違いを確認してみました。

下記動画は両モデルとも「自動風切り音低減」のオプションをオンにした状態で撮影したもので、「X4」では風切り音が聞こえる箇所でも「X5」は風切り音が聞こえず、その違いは一目瞭然でかなりの効果があることが分かりました。ロードサイクリングやバイクのツーリングに最適で、風の強い状況でも最適な音質を得ることが可能です。

その他の新機能

他にも、自撮り棒を軸にして左右に2回捻るだけで録画の開始・停止や写真撮影が可能な「ひねって撮影」が新たに利用可能になったり、防水性能が「X4」より向上しており、防水等級IP68に対応し、潜水ケースなしで「X4」よりも50%深い最大15mまで撮影可能になりました。

「ひねって撮影」に関しては実際に試してみましたが、反応良く動作し、こまめに撮影の開始や停止を繰り返す場合には便利な機能となっています。

Insta360の最新360度カメラ 「Insta360 X5」レビュー|低照度撮影性能が大幅に向上

まとめ

Insta360の最新360度カメラ 「Insta360 X5」レビュー|低照度撮影性能が大幅に向上

率直な感想としては、前モデルの「X4」でも360度カメラとしては十分過ぎる性能に感じていましたが、そこから1年も経たずに更に多くの改良が加えられたモデルを投入できる開発や決断の早さにはいつも驚かされます。

「X4」の弱点だった暗所撮影性能を大幅に改善させ、アクションカメラでの撮影時に気になる風切り音も低減してきたことから、360度カメラとしてはより完成度が上がった印象です。

360度カメラと言えば触ったことがないユーザーにとっては操作が難しそうな印象があり、実際に筆者も初めて使うまでは使いこなせるのか不安な面がありましたが、360度カメラは画角を気にせず撮影できるのが特徴で、ただ持ってるだけで全方位が撮れており、後から好きな部分を切り抜いたりすること(リフレーム)が可能です。旅行やVlogなどで何も考えずに全て撮っておきたい場合などにも便利なカメラとなっています。

また、今回は紹介しきれなかったのですが、360度カメラは後からリフレームしたり、撮影した動画の編集が必要があるのですが、新たに搭載された「インスタフレーム(InstaFrame)」機能を使うことで撮影した動画の編集やリフレーミングが必要なくそのままSNSなどでアップ出来るようになったので、動画編集などが苦手なユーザーも少しは取っつきやすくなったものと思います。

さらに、「X5」の発売に合わせて公式アプリも改良されており、アルバム・ページがリニューアルされ、複数の方法でファイルをプレビュー出来るようになった他、サムネイルは自動的に人物や主な被写体を認識してハイライト表示してくれる為、一目でファイルを見つけ易くなっています。

▲360度で撮影した動画を惑星風に加工したもの

なお、「X5」の価格は通常版が84,800円(税込)、「X5 エッセンシャルキット」が101,800円(税込)で、他にも様々なセットが販売されており、公式ストアやAmazon、家電量販店等で購入可能です。

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また、1つ前のモデルである「X4」のレビュー記事が下記エントリで、「X5」の機能の中でも「X4」から変わりないものも多く、一部の機能などは「X4」のレビュー記事も是非ご覧下さい。

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