【レビュー】8Kに到達したInsta360の360度カメラ『Insta360 X4』ー 「X3」との比較も

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【レビュー】8Kに到達したInsta360の360度カメラ『Insta360 X4』ー 「X3」との比較も

Insta360が先月に発売したばかりの最新の360度カメラ「Insta360 X4」を提供頂いたので、レビューをお届けします。

「Insta360 X4」は、2022年に発売された「Insta360 X3」の後継機種で、イメージセンサーが最大5.7Kから最大8Kにアップグレードされ、「Insta360 X3」は最大5.7K/30fpsまでだったのに対し、「Insta360 X4」は最大8K/30fpsでの360度動画撮影に対応しています。

主な特徴は下記の通り。

  • 8K/30fps 360度でシネマティックな動画撮影
  • 5.7K/60fps、4K/100fps 360度、ミーモード120fps による驚異的なスローモーション
  • 最初に撮影、後でアングル選択
  • 見えない自撮り棒で自撮りで壮大な三人称視点
  • AIジェスチャー&音声制御で直感的な操作
  • FlowState手ブレ補正 + 360度水平維持
  • 新しい取り外し可能なレンズガードと頑丈なデザイン
  • 4K/60fps シングルレンズモードで1台で2役
  • ワンランク上の5.7K/120fps バレットタイム & 11K タイムラプス
  • 67% 延長したバッテリー寿命
  • 10mまで防水
  • AIを活用したエフェクト、映え動画作成テンプレート編集ラボが使えるアプリ編集

Insta360 X4 – Insta360公式ストア

目次

X4のサイズ、スペック、外観、アクセサリー

まずは「Insta360 X4」と旧モデルである「Insta360 X3」の違いですが、ディスプレイサイズが「Insta360 X3」は2.29インチでしたが、「Insta360 X4」は2.5インチと一回り大きくなっていることから、本体サイズも大きくなっています。360度カメラは後から好きな画角でリフレーム出来るので、あまりディスプレイを見ながら撮影するデバイスではないのですが、大きくなったことから各種操作性や撮影した動画の確認などがし易くなりました。

また、ディスプレイのガラスも材質が強化ガラスからコーニングのゴリラガラスに変更されており、耐久性が高められています。

【レビュー】8Kに到達したInsta360の360度カメラ『Insta360 X4』ー 「X3」との比較も

画面下のボタンは左が録画・撮影ボタンで、右がメニューボタンとなっており、右側のメニューボタンは「Insta360 X3」では内向きのシングルカメラモードと360度カメラモードへの切り替えボタンでしたが、「Insta360 X4」では撮影モード切り換えボタンとなり、押して表示される画面でシングルと360度も切り替え可能です。さらに、後述するカスタマイズボタンの機能で「Insta360 X3」のような動作に戻したり、他の機能を割り当てることも可能。

本体サイズの大型化に伴い、本体重量も180gから203gへと23g重たくなっており、撮影時はその差はあまり気にならないものの、後ほど紹介する見えない自撮り棒を最大に伸ばした際に僅かながら不安定になり易いと感じました。

また、交換可能なレンズガードが標準で付属しており、レンズ周りの溝にはめて回転させるだけで簡単に取り外し可能。「Insta360 X3」でもレンズガードはオプションで販売されており、レンズガード自体は「Insta360 X4」のように取り外し可能ですが、レンズガードを取り付けるための土台が粘着式でした。「Insta360 X4」では取り付ける土台部分がレンズと一体型になったのはデザイン的にもスッキリしますし、別途購入しなくても良くなりました。

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▲標準レンズガード

レンズガードについては、同梱されている標準レンズガードはプラスチック製ですが、別途、強化ガラス製レンズガードが6,000円で販売されています。レンズガードは装着すると本体側で自動で装着の有無を判別してくれますが、手動で装着の有無を変更することも可能。

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▲レンズガードの選択画面

本体周りのボタンやマイク、USB-Cポート、バッテリースロットなどのデザインや位置は「Insta360 X3」から変わっておらず、バッテリー容量は本体サイズが大きくなったおかけで、「Insta360 X3」は1800mAhだったのに対し、「Insta360 X4」は2290mAhと、27%ほど増加しており、連続撮影時間も5.7K/30fpsの場合で「Insta360 X3」の81分から135分へと67%も向上しています。

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▲microSDカードスロットはバッテリーケース内。各開閉部は防水対策有り。

さらに、「Insta360 X3」にはなかったアクセサリーとして「サーモグリップカバー」と呼ばれるものが標準で同梱されており、公式ストアではその機能性として「表面温度を下げることで、8K での長時間撮影時でも快適にホールドできます」と案内されています。「Insta360 X4」は8K撮影に対応したことで、本体がより熱くなりやすくなっており、実際に8K/30fpsでの360度動画の撮影時は撮影開始から約10分ほどでかなり熱くなり、ずっと持ってるには熱すぎるくらいになります。

【レビュー】8Kに到達したInsta360の360度カメラ『Insta360 X4』ー 「X3」との比較も
▲サーモグリップカバーは前からはめ込む仕組み。多少のガード性能もあるかも。

「サーモグリップカバー」は「Insta360 X4」と接する面にグラファイトシートが貼られており、取り付けることで手持ちするのに問題ない程度の温度まで放熱して表面温度を下げてくれるもので、取り付けの有無も自動で判断してくれるようになっています。なお、この「サーモグリップカバー」は無風環境でカメラを静止した状態で録画する場合に適しており、スキー、オートバイ、サイクリングなどのスポーツには適していないので注意が必要。

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▲グラフェンベースの相変化複合素材 (PCC) が貼られている

同梱品の最後は専用の収納ケースで、「Insta360 X3」の収納ケースは伸縮素材を採用しており、収納する際にコツが必要でしたが、「Insta360 X4」の収納ケースはジップ式に変更されており、収納し易くなりました。この収納ポーチの設計変更は個人的にはかなり評価が大きく、使い勝手がかなり向上しました。

また、中には大きめのポケットが1つ、小さいポケットが2つ用意されており、レンズガードを収納したりすることが可能。ただ、保護性能はそんな高くないので、レンズガードを入れておくのは少し心配なのでオススメはしません。

なお、両モデルのハードウェア面の主な違いは下記の通りで、USB-CポートもUSB2.0からUSB3.0にアップグレードされ、転送速度が向上した他、Wi-Fi接続時の転送速度も「Insta360 X3」と比較して58%向上しています。

Insta360 X4Insta360 X3
画面サイズ2.5インチ2.29インチ
画面ガラスCorning Gorilla Glass強化ガラス
バッテリー2290mAh1800mAh
バッテリー駆動時間135分81分
重さ203g180g
サイズ46.0×123.6×37.6㎜46.0 x 114.0 x 33.1㎜
USB-CUSB 3.0
読み込み:92MB/s
書き込み:61MB/s
USB 2.0
読み込み:39MB/s
書き込み:31MB/s
Wi-Fi転送速度30MB/s19MB/s

X4とX3のソフトウェア面の違い

外観やハード面の違いの次は、「Insta360 X4」と「Insta360 X3」のソフトウェア面の違いで、まずはジェスチャー操作に新たに対応しており、有効化すると手のひらを上げると動画撮影を開始・停止でき、ピースサインで写真を撮影してくれます。実際に試してみましたが、認識精度は高く、本体に手が届かない場合などに最適で、レンズの正面にいなくても認識してくれる為、あらゆる角度からカメラをコントロール可能です。

【レビュー】8Kに到達したInsta360の360度カメラ『Insta360 X4』ー 「X3」との比較も

次に、「Insta360 X3」では英語と中国語にのみ対応していた音声コントロール機能が日本語にも対応し、「写真撮影」「録画開始」「録画停止」「マークする」「電源オフ」などと声をかけることで、その内容の操作が可能。上述したジェスチャー操作と同じく、こちらも認識精度は高いものの、周囲がうるさい場合は認識してくれない場合も多々あります。出来ることは前述した5つの操作のみですが、それ以外にあまり使うことはない為、それで十分なのかもしれません。

【レビュー】8Kに到達したInsta360の360度カメラ『Insta360 X4』ー 「X3」との比較も

さらに、「Insta360 X3」では画面下にあるメニューボタンのみ機能の割り当てをカスタマイズ可能でしたが、「Insta360 X4」では本体の側面にあるクイックボタンもカスタマイズ可能になっており、用意された多数の機能から割り当てを変更出来るようになっています。また、メニューボタンも割り当て可能な機能が追加されています。

今回は紹介しきれないですが、他にも、指定した時間に撮影を開始してくれる「予約録画」やアシスタントが自動的に動画を分析してハイライトを提案してくれる「AIハイライトアシスタント」なども利用可能です。

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