【レビュー】超小型サイズにハイエンドCPU「Core i9-13900HK」を搭載したミニPC「GEEKOM GT13 Pro 2025 Edition」

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【レビュー】超小型サイズにハイエンドCPU「Core i9-13900HK」を搭載したミニPC「GEEKOM GT13 Pro 2025 Edition」

ミニPCでお馴染みの台湾のGEEKOMが、ハイエンドモデルとなるGTシリーズの新モデルとして先月に発売した「GEEKOM GT13 Pro 2025 Edition」を提供頂いたので紹介します。

「GEEKOM GT13 Pro 2025 Edition」は、昨年発売された「GEEKOM GT13 Pro」のプロセッサをIntel Core i9-13900HからIntel Core i9-13900HKに変更したモデルで、基本的にそれ以外の変更点はありません。

詳細は以下から。

目次

外観デザイン等

「GEEKOM A」シリーズとほぼ同じサイズ(112.2×112.2×38mm)で、重さは実測値で434gとなっており、片手に収まるコンパクトさが特徴。過去にレビューしたことがあるIntel Core U9-185Hを搭載した「GEEKOM GT1 MEGA」と外観デザインは一緒ですが、「GT1 MEGA」は135×132×46.9mmなので、「GT13 Pro」の方が一回り小さいです。

また、ミニPCでは金属っぽく見えるものの実際には樹脂ボディのモデルも多いですが、本製品のボディはアルミ製で、手触りや質感ともに安っぽさはありません。また、カラーはダークグレーといった感じのカラーリングが採用されています。

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同梱品一式。左上から時計回りに、ACアダプタ、説明書類、VESAマウントアダプタ(ネジ類)、HDMIケーブル、電源ケーブルといった構成。

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GEEKOM製のミニPCに同梱されている電源ケーブルのコンセントプラグはアース付きの3Pタイプなので初めて購入する場合は注意が必要。2Pタイプへの変換アダプタを別途用意する必要があります。

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電源は内蔵していない為、ACアダプタが同梱されています。ACアダプタは中国のBSY製の120Wモデルで、大きさは92×65×22mmとまぁまぁ大きく、ACアダプタと電源ケーブルの重さは実測値で380g。

本体前面のインターフェースは、USB 3.2 Gen 2 Type-Aポートが2つ、3.5mm ステレオヘッドセットジャック、電源ボタンをいった構成。

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両側面は通気用のメッシュデザインで、右側面にSDカードスロットが搭載されています。

背面のインターフェースは、左から電源入力、USB4、HDMI2.0、RJ45イーサネットポート、USB 3.2 Gen 2 Type-A、USB 2.0 Type-A、USB4、HDMI2.0といった感じで、必要なものは一通り揃っています。

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底面にはVESAマウントアダプタ用のネジ穴と4つゴム足のみで、スッキリとしたデザイン。

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内部構造

内部にアクセスするには4つのゴム足を取り外す必要があります。ゴム足は両面テープとツメで引っ掛けられているだけなので、爪で引っ掻くように取れば簡単に取れます。外観上はネジ穴が見えなくなるのでスッキリしてて良いですが、内部へのアクセスし易さで考えると一手間掛かる他、ミスをすると両面テープを貼り直さないといけなくなるので、良く開ける人には悩ましいところ。なお、ネジは通常のプラスネジなので特殊な工具を必要としないのは良いところ。

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底蓋を開けると、底蓋にアンテナ線が接続されており、開封時に誤って損傷しないよう注意が必要です。内部にアクセスするには更にミッドプレートを取り外す必要あり。

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ミッドプレートも取り外した状態が下記画像。ミッドプレートの裏側のSSDが当たる箇所には放熱用シリコンが貼られています。

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搭載されているRAMは最近のミニPCでは良く見るWooposit社製の32GB(16GB×2/DDR4-3200)で最大64GBまで増設可能。SSDはKingston製のPCIe 4.0 x4対応M.2 SSD 1GB(OM8PGP41024N-A0)が搭載されており、連続読み取り速度と連続書き込み速度の公称値は最大3,700MB/秒と2,600MB/秒となっています。

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マザーボードの中央にはType 2242サイズの空きスロットが用意されており、M.2タイプのSATA SSDなどを増設可能です。また、無線モジュールはMediaTek MT7922A22Mを搭載したAW-XB591NFで、Wi-Fi 6EとBluetooth 5.2をサポートしています。

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スペック

まずは「GEEKOM GT13 Pro 2025 Edition」の主なスペックをまとめると下記の通り。

GEEKOM GT13 Pro 2025 Editionの主なスペック

本体サイズ112.2×112.2×38㎜
CPUIntel Core i9-13900HK
GPUIris Xe グラフィックス
RAMDDR4 3200MHz デュアルチャンネル 32GB
(SODIMM スロット×2、合計最大64GBまで拡張可能)
ストレージSSD(PCIe Gen 4×4) 1TB、最大2TB
M.2 Key-M スロット(PCIe x4 Gen 4 NVMe SSD用)
M.2 Key-B スロット(SATA用)
ポート
(後部)
USB4.0 × 2
USB 3.2 Gen 2 Type-A × 1
USB 2.0 Type-A × 1
HDMI 2.0 × 2
RJ45 2.5Gbpsイーサネットポート × 1
ポート
(側面)
SDカードスロット
ポート
(前面)
USB 3.2 Gen 2 Type-A × 2
3.5mm ステレオヘッドセットジャック × 1
Wi-FiWi-Fi 6E
BluetoothBluetooth 5.2
OSWindows 11 Pro

「GEEKOM GT13 Pro 2025 Edition」に搭載されているIntel Core i9-13900HKは第13世代と少し古いプロセッサですが、その世代のHシリーズの中では最もハイエンドなプロセッサとなっており、従来の「GEEKOM GT13 Pro」に搭載されていたCore i9-13900Hとベースは同じで、オーバークロックに対応しているのが唯一の違い。

Intel Core i9-13900HKは、14コア(6基の高性能コアと8基の高効率コア)、20スレッドで、Pコアのベースクロックは2.6GHz、最大で5.4GHzのハイエンド仕様となっています。

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CPU-ZでCPU情報を表示

GPUはCPU内蔵のIntel Iris Xe Graphicsとなっており、2つずつ搭載されたHDMIとUSB4を利用することで最大4画面の4K(3840×2160ピクセル)の同時出力に対応しており、HDMI単体では8K出力も可能。

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GPU-ZでGPU情報を表示

次に、搭載されているSSDの情報を「CrystalDiskInfo」で表示したものが下記画像。上述した通り、Kingston製のPCIe 4.0 x4対応M.2 SSD 1GB(OM8PGP41024N-A0)が搭載されています。

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SSDのパフォーマンスを「CrystalDiskMark」で測定してみましたが、読み取り速度と書き込み速度は公称値の最大3,700MB/秒と2,600MB/秒を上回る結果だったものの、ミニPCに搭載されているSSDの中では少し遅め。ただ、日常の利用ではもたつきなど遅さを感じることはありません。

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OSには「Windows 11 Pro」が搭載されており、「Windows 11 Pro」のライセンス形態は「OEM」となっていることを確認済みです。

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各種ベンチマーク

「GEEKOM GT13 Pro 2025 Edition」の実機で測定した各種ベンチマークソフトの結果を紹介します。

参考までに、Core i9-13900HKと同じ2023年に発表されたAMD Ryzen 7 8845HSを搭載した「Minisforum UM880 Plus」に加え、IntelのノートPC向けCPUであるCore Ultra 9 185HやCore Ultra 5 125Hを搭載した最新のミニPCである「GEEKOM GT1 MEGA」や「Minisforum UH125 Pro」、1世代前のCPUであるCore i9-12900Hを搭載した「GEEKOM XT12 Pro」などの違いをチェックしてみました。

比較に使用している各モデルの主な仕様は下記の通り。

CPUコア/スレッド数GPURAM
GEEKOM GT13 Pro 2025 EditionCore i9-13900HK14コア
20スレッド
Intel Iris Xe GraphicsDDR4-3200
32GB
Minisforum UM880 PlusRyzen 7 8845HS8コア
16スレッド
AMD Radeon 780MDDR5-5600
32GB
GEEKOM GT1 MEGACore Ultra 9 185H16コア
22スレッド
Intel Arc graphicsDDR5-5600
32GB
Minisforum UH125 ProCore Ultra 5 125H14コア
18スレッド
Intel Arc graphicsDDR5-5600
32GB
GEEKOM XT12 ProCore i9-12900H14コア
20スレッド
Intel Iris Xe GraphicsDDR4-3200
32GB

PC Mark 10

「PC Mark 10」はPCのアプリケーション実行における総合的なパフォーマンスを計測するベンチマークソフトで、日常的なPCでの作業やデジタルコンテンツを操作するときの性能に焦点を当てたテスト。

有料版の「PCMark 10 Advanced Edition」では、「Essentials」「Productivity」「Digital Content Creation」「Gaming」の4つのテストグループのベンチマークを測定でき、各テストのスコアと総合スコアで性能を表します。各テストグループの詳細は下記の通り。

  • Essentials
    • PCの基本性能を測るテストグループで、アプリの起動速度を測る「App Start-up」、Webブラウジングに関連する処理性能を測る「Web Browsing」、複数の参加者によるビデオ会議を想定し、処理に関連する性能を測る「Video Conferencing」という合計3つのワークロードを実行。
  • Productivity
    • Office Suiteのようなビジネスアプリの処理性能を測るテストグループで、ワープロソフトの性能を測る「Writing」と、表計算ソフトの性能を測る「Spreadsheets」という2つのワークロードを実行。
  • Digital Content Creation
    • コンテンツ制作作業を想定したテストグループで、写真編集に関する性能を計測する「Photo Editing」、動画編集の性能を計測する「Video Editing」、3Dグラフィックスの表示とレイトレーシングによるレンダリングの性能を調べる「Rendering and Visualization」という3つのワークロードを実行。
  • Gaming
    • ゲームの実行に関わる性能を測るテストグループで、Futuremark製の3Dグラフィックスベンチマークソフト「3DMark」をPCMark 10向けにカスタマイズしたものが入っており,「Fire Strike」プリセットを実行。

「GEEKOM GT13 Pro 2025 Edition」の各テストグループの結果は下記の通りで、下記のスコアであれば一般的なオフィスユースで困ることはない性能となっています。GPU性能を必要とするDigital Content Creationのスコアは7417点で、本格的な動画編集は厳しいものの、ちょっとした画像編集程度は問題なくこなせる性能となっています。

テストスコア
総合スコア5451
Essentials9891
Productivity8063
Digital Contents Creation7417
Gaming4034

下記は他のミニPCとの比較ですが、スコアが高いほど性能が高く、オフィスユースで必要なEssentialsとProductivityのスコアは最新モデルと比べても善戦しているものの、GPU性能が弱い為、Digital Content CreationとGamingのスコアが大きく下回っています。

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CINEBENCH R23/2024

「CINEBENCH R23」はCGレンダリング速度からCPU性能を測定するベンチマークで、CGレンダリングはマルチスレッド処理向きの作業であることからコア/スレッド数が多ければ多いほど性能が高くなる他、動作周波数に比例して性能が上がる傾向もあり、CPUの最大性能を比較するのに最適なベンチマーク。

結果は下記の通りで、「PC Mark 10」の「Productivity」のテストと似たような傾向となっており、シングルコアのスコアは最新モデルと比較しても見劣りしないものの、マルチコア性能は大きく差がつく結果に。

テスト項目スコア
CPU (シングルコア)1751
CPU (マルチコア)11839
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「CINEBENCH」の最新バージョンである「CINEBENCH 2024」のスコアは下記の通りで、基本的にスコアは「CINEBENCH R23」と同じ傾向となっていますが、シングルコアのスコアは「GEEKOM GT1 MEGA」を上回る結果に。これはターボ・ブースト利用時の最大周波数がCore Ultra 9 185Hが5.1GHzなのに対し、Core i9-13900HKは5.4GHzと上回っていることが要因と予想されます。

テスト項目スコア
CPU (シングルコア)119
CPU (マルチコア)682
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GeekBench 6

「GeekBench 6」はCPU性能をメインで測定するベンチマークソフトで、シングルコアとマルチコアのスコアの他、GPU性能を測定するベンチマークとして「OpenCL」のスコアも測定可能。

結果は下記の通りで、「CINEBENCH 2024」の結果と似たような形となっており、CPUはシングルコア性能は最新CPUと比べても見劣りしないものの、マルチコア性能で大きな差がついています。また、「OpenCL」のスコアは最新プロセッサやGPU性能が強いAMD製プロセッサにはほど遠い結果に。

テスト項目スコア
CPU (シングルコア)2788
CPU (マルチコア)10528
GPU (OpenCL)15530

なお、GeekBenchのベンチマークはプロセッサごとのランキングが公開されており、他のプロセッサとのスコアの差など、ランキングの詳細はこちらをご覧下さい。また、OpenCLのスコアのランキングはこちら

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3D Mark

「3DMark」はハイエンドPCからタブレットPCまで利用できる定番3Dベンチマークソフト。DirectX 12を利用したベンチマークなどが用意されており、各テストの測定内容とスコアは下記の通り。

  • Time Spy:ゲーミングPC向けのDirectX 12ベンチマーク
  • Night Raid:「Time Spy」よりも軽量化されたテスト、CPU統合グラフィックスを備えた軽量デバイス向けのDirectX 12ベンチマーク
  • Fire Strike:ゲーミングPC向けのDirectX 11ベンチマーク
  • Steel Nomad:「Time Spy」に代わるベンチマークで、非レイトレーシングゲームの性能を測定するための推奨ベンチマーク
  • Steel Nomad Light:CPU統合グラフィックスを備えた軽量デバイスの性能を測定するための推奨ベンチマーク

「GEEKOM GT13 Pro 2025 Edition」の各テストの結果は下記の通り。

スコア
Time Spy1828
Night Raid16774
Fire Strike5138
Steel Nomad183
Steel Nomad Light1244

GeekBenchのGPUベンチマークと同じくGPU性能は新世代のプロセッサやAMD製プロセッサに大きく劣っており、PCゲームを快適にプレイできるとは言い難い結果に。

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FINAL FANTASY XV

2018年に発売された重量級のアクションRPG「Final Fantasy XV」のPC版が快適に動作するか否かを推し量るためのベンチマーク。

ミニPCは基本的にCPU内蔵のGPUなので、総じて4K解像度でゲームをプレイするのは難しいものの、フルHD解像度(1920×1080)ではある程度プレイすることが可能ですが、「GEEKOM GT13 Pro 2025 Edition」はGPU性能が弱い為、HD画質(1280×720)でなければ動作しない結果に。

設定スコア評価
標準品質 / 1920×1080 ウインドウ2201重い
軽量品質 / 1920×1080 ウインドウ2916やや重い
高品質 / 1280×720 ウインドウ2167重い
標準品質 / 1280×720 ウインドウ3362普通
▲GEEKOM GT13 Pro 2025 Editionの測定結果
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ファイナルファンタジーXIV 黄金のレガシー

「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー」を動作させた場合のパフォーマンスの指標となるスコアを測定出来るベンチマーク。

上述した「Final Fantasy XV」ほどではないものの、フルHD解像度でも画質を落としてノートPC向け設定でなければプレイ出来ないレベル。

設定スコア評価
1920×1080 高品質
(デスクトップPC)
3502設定変更を推奨
1920×1080 標準品質
(ノートPC)
5600普通
▲GEEKOM GT13 Pro 2025 Editionの測定結果
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ドラゴンクエストX

上記のFFシリーズのベンチマークよりも軽い「ドラゴンクエストX」のベンチマークのスコアは、最高設定の「最高品質 / 3840×2160 / ウインドウ」でスコアが2109で、評価は“やや重い”となりました。

「ドラゴンクエストX」は内蔵GPUを搭載したミニPCでもある程度動作するゲームですが、これまでのテスト結果と同様に少し画質設定を落とす必要がある結果に。

設定スコア評価
最高品質 / 3840×2160 / ウインドウ2109やや重い
最高品質 / 1920×1080 / ウインドウ7657とても快適
▲GEEKOM GT13 Pro 2025 Editionの測定結果
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CPU性能をフルに発揮していない

GeekBenchのベンチマークデータベースなどを調べてもCore i9-13900HKのスコアとしては少し低めの印象で、「HWiNFO」のセンサー画面のスクショが下記画像ですが、「CINEBENCH」などの高負荷のベンチマークテストではCPU温度が100度に達し、サーマルスロットリングが発生していることが確認できます。

サーマルスロットリングとは、CPUが過熱した場合に性能を低下させて温度を下げようとする機能で、部品の破損を防ぎ、安定した動作を維持する為の機能となっています。

【レビュー】超小型サイズにハイエンドCPU「Core i9-13900HK」を搭載したミニPC「GEEKOM GT13 Pro 2025 Edition」

「GEEKOM GT13 Pro 2025 Edition」は本体サイズが一般的なミニPCよりも更に小型になっており、CPU性能に対して廃熱が間にあっていないと考えられ、このクラスのCPUの性能をフルに活かすにはもう少し大きなボディや冷却装置が必要と思われます。

パワーモードが変更可能

本製品はCPUのオーバークロックが可能ですが、素人には分かり難い面があることから、BIOSからパワーモードを簡単に変更できる設定も用意されています。

パワーモードは標準の「Normal Mode」の他、パフォーマンスに特化した「Performance Mode」と、性能を抑制する代わりにファンの回転数や回転頻度を下げて静音性に特化した「Quiet Mode」に切り替えることが可能。

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▲BIOSの設定画面

下記は各モードに切り替えた場合のパフォーマンスの違いを測定した結果ですが、Performance Modeはその名の通り性能が向上していることが確認でき、テストによっては10%以上の性能向上となっています。

ただ、上述したNormal Modeと同じく、CPU温度はIntelが公表している最大動作温度の100度まで上昇し、サーマルスロットリングが何度も発生する結果となり、スコアは上がっているものの、冷却が追いついていない為、Core i9-13900HKの性能を最大限まで利用出来ていない状態となりました。

次に、Quiet Modeに関しては、CPUやGPUの性能は大幅に落ちるものの、確かにファンの音はかなり静かになり、CPU温度も最大で93度ほどまでしか上昇せず、サーマルスロットリングも発生しませんでした。

まとめ

手の平サイズのコンパクトな筐体に「Core i9-13900HK」というハイエンドCPUを搭載したモデルですが、フルにCPUの性能を活かし切れていないのが正直な感想。ただ、事務処理やネット閲覧、動画鑑賞程度の通常業務には十分過ぎるスペックとなっており、性能を活かし切れていないといってもCPUを使った重たい作業も難なくこなすレベルで、少し弱いGPU性能に関してもUSB4ポートで外部GPUボックスを拡張可能なので、カスタマイズベースとしては面白いのかもしれません。

また、ミニPCで気になるファンの音ですが、ベンチマークなどの高負荷時は排熱の為にフル回転するので流石に気になるくらい大きいですが、オフィスユースレベルの作業ではほぼ聞こえないほど。

なお、通常価格は99,900円ですが、現在はsummerキャンペーンで15,000円オフの84,900円となっていることに加え、さらに3,000円オフクーポンも用意されているので、実質81,900円で購入可能です。

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