【レビュー】Insta360の設計を刷新した最新スマホジンバル『Insta360 Flow 2 Pro』が登場 ー 新旧モデル比較編
Insta360が、新型スマートフォンジンバル「Insta360 Flow 2 Pro」を発表・発売しました。
本製品は同社が昨年の夏に発売した「Insta360 Flow Pro」の後継モデルで、引き続き、3軸手ブレ補正によるプロレベルの手ブレ補正を実現し、スマホで手ブレの少ない滑らかな動画撮影などが可能。
「Insta360 Flow Pro」から様々な改良が加えられており、AIによる追跡技術「ディープトラック」がアップグレードされて「ディープトラック 4.0」となり、最大15倍ズームでの被写体追跡機能「アクティブズームトラッキング」や、複数人をグループとして全体を追跡出来る「複数人トラッキング」、被写体を9つのポジションに固定して追跡し続ける「プロフレーミンググリッド」などの機能が利用可能となりました。
また、前モデルの「Insta360 Flow」と「Insta360 Flow Pro」は基本的な設計は同じでしたが、「Insta360 Flow 2 Pro」は本体設計の見直しも行われています。「Insta360 Flow Pro」では軸が直線的なデザインが特徴でしたが、軸の形状や回転部分の設計がより複雑なデザインになっており、ハンドル部分が延長され、重量配分も最適化されたので、持ちやすさが改善しています。
他にも、内蔵されている三脚が改良された他、自撮りミラーの搭載、スマホからの遠隔操作への対応、Androidスマホとの連携向上、Dolby Vision対応、テレプロンプター機能といった新機能に加え、より広い動きの範囲を得ることができ、カメラを自由に上下に傾けて、制限なく単一の連続ショットで撮影出来る「フリーティルトモード」が可能になり、クレーンショットやティルトショットなどでの撮影も可能となりました。
旧モデルとの機能面の比較は下記表の通り。上述した「ディープトラック 4.0」の各機能は旧モデルである「Flow/Flow Pro」でもアップデートで利用可能になります。
各モデルの対応機能の比較
機 能 | Flow 2 Pro | Flow Pro | Flow |
---|---|---|---|
フリーティルトモード | ○ | − | − |
360度パンショット | ○ | − | − |
遠隔スマートフォン制御 | ○ | − | − |
自撮りミラー | ○ | − | − |
テレプロンプター | ○ | − | − |
アクティブズームトラッキング | ○ | △ アップデートで対応 | △ アップデートで対応 |
複数人トラッキング | ○ | △ アップデートで対応 | △ アップデートで対応 |
プロフレーミンググリッド | ○ | △ アップデートで対応 | △ アップデートで対応 |
Dolby Vision | ○ | △ アップデートで対応 | △ アップデートで対応 |
ProRes HDR | ○ | △ アップデートで対応 | △ アップデートで対応 |
ジンバルデザイン | ◎ 長い滑り止めハンドル 重量配分の最適化 | − | − |
NFCワンタップペアリング | ◎ iPhoneとAndroidで利用可能 | ○ iPhoneのみで利用可能 | − |
360度パノラマ写真 | ◎ 全てのスマホに対応 | ○ 一部のスマホに対応 | ○ 一部のスマホに対応 |
360度無限パン | ◎ 360度無制限 | ○ 回転角度に制限有り | − |
360度バレルロール | ◎ 360度無制限 | ○ 回転角度に制限有り | − |
三脚内蔵 | ◎ 安定性が向上 | ○ | ○ |
Apple Watch コントロール | ◎ 純正カメラアプリとInsta360アプリで利用可能 | ◎ 純正カメラアプリとInsta360アプリで利用可能 | ○ Insta360アプリでのみ利用可能 |
Apple DockKit | ○ | ○ | − |
ネイティブカメラとiOSアプリ のトラッキング | ○ | ○ | − |
動物の追跡 | ○ | ○ | − |
トラッキングリングライト | ○ | ○ | − |
バッテリー駆動時間 | 最大10時間 | 最大10時間 | 最大12時間 |
新機能の紹介
多数の新機能が搭載されているので、少し駆け足ですが、新機能をざっと紹介します。
アクティブズームトラッキング
iPhone 15 Pro MaxやiPhone 16 Pro/16 Pro Maxには5倍望遠レンズが搭載されており、最大15倍のズームが可能ですが、アクティブズームトラッキングでは最大15倍ズーム時でも被写体を正確かつ連続的に追跡可能です。
スポーツや運動会などの撮影時に便利な機能で、最高の追跡を体験するには三脚を使っての撮影が推奨されています。
複数人トラッキング
すべての人を1つのグループとして扱い、画面の中央に配置することが出来る機能で、友だちと自撮りする際などに誰もが常に中央にフレームされるようになります。
また、ダンスやバンドパフォーマンス、、チアリーディングなどのシーンでは、誰もカットされることなく、グループ全体を
中心に保つことができ、バランスの取れた構図でグループパフォーマンスを記録することが可能に。
プロフレーミンググリッド
画面に9箇所のコンボジションポイントが表示され、それをタップすることで追跡中の被写体をそのポイントの位置に固定出来る機能で、。被写体を追跡しながら、美しい構図を維持することが可能に。
スマートフォンを介したリモート操作
別のもう1台のスマホを使って、ジンバルに取り付けられたもう一方のスマホの遠隔操作が可能。
AndroidユーザーにとってはApple Watchの代替となり、遠隔プレビュー/録画の開始と停止/写真の撮影/ヘッドの回転を制御して構図を調整したり、トラッキング対象を選択したり切り替えたりするなどの機能を操作でき、Wi-Fiを介して接続する為、iPhoneとAndroid搭載スマホでも接続可能。
Apple Watchでの遠隔操作の改良
Apple Watchから直接ジンバルを遠隔操作することが可能ですが、この機能が改良され、アングルの調整や追跡対象の切り替え、リモート操作などが行えるように。
高度なHDR&動画コーデック
Dolby VisionやApple ProResでの撮影にも対応しており(iOS/Insta360アプリのみ)、Dolby Visionを有効化することで、ビデオ信号の忠実度を向上させ、明るさ、色、コントラストの面で画像をよりリアルに再現してくれます。
また、ハイダイナミックレンジ(HDR)、スタンダードダイナミックレンジ(SDR)、またはLogエンコーディングで、iPhoneの内蔵ストレージを使用してのProRes録画をサポートしています。
テレプロンプター
スマートフォンの画面に事前にスクリプトやキーポイントを入力することで、撮影中にその入力したコンテンツがスクロール表示される機能。
ライブ配信時など、喋りながら自撮りする際などに原稿など画面に表示することが出来ます。
同梱品
同梱品は左上から時計回りで、機能ガイド、本体、スマートフォンクランプ、USB-C – USB-Aケーブル、クイックスタートガイドなどの書類やシール、保護ポーチといった感じ。収納ケースは贅沢を言えばスマートフォンクランプを別に入れるポケットなどがあれば本体と一緒に入れても傷が付かないので嬉しいところ。
本モデルから使い方などを説明するハイライト機能ガイドが付属しており、新機能の操作方法が分かり易く。
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