「EarFun Air Pro 4i」 レビュー|ノイキャンが強力でコスパに優れたワイヤレスイヤホン

EarFunが今年8月に発売したワイヤレスイヤホンの最新フラッグシップモデル「EarFun Air Pro 4i」を提供頂いたので紹介します。
EarFunといえば10,000円以下という価格帯にも関わらず、音質を含めた総合力の高さが評判のブランドで、今回紹介する「EarFun Air Pro 4i」も7,990円(セールでは7,000円以下)で購入可能。
「EarFun Air Pro 4i」は昨年7月に発売された「EarFun Air Pro 4」の下位モデルといった位置付けで、「EarFun Air Pro 4」からはSnapdragon SoundやAuracast対応など一部機能を省き、ノイズキャンセリング性能をさらに向上させたハイ・コストパフォーマンスモデルとなっています。
詳細は以下の通り。
特徴や仕様

上でも少し触れた通り、「EarFun Air Pro 4i」はノイズキャンセリング性能に特化したモデルとして開発されたモデルで、人気モデルの「EarFun Air Pro 4」と比べて、中低音域のノイズ除去性能がさらに強化されており、ノイズ低減性能は最大50dBで、より静かで集中しやすい音環境を実現しているのが最大の特徴。
音質面では11mmチタンコーティングドライバーを搭載し、LDAC対応により、ワイヤレスでも繊細な音のニュアンスまでしっかり再現してくれます。また、周囲の環境音に応じてノイズキャンセリングが自動調整される機能も搭載しているので、いつでも快適でクリアなリスニング体験を提供してくれます。
装着感にも拘られていて、本体は耳に自然にフィットする楕円形デザインを採用し、イヤーピースには二重硬度のシリコン素材を使用しており、高い密着性と遮音性を確保しながら、長時間でも快適な装着感とクリアな低音再生を実現しています。
他にも、50ms以下の低遅延ゲームモードやマルチポイント接続、3Dサラウンド音声が楽しめるシアターモードを搭載している他、Google Fast Pairに対応し、IP55等級の防水防塵性能も有しています。
バッテリー駆動時間はイヤホン単体では9.5時間、充電ケース併用で最大40時間の再生が可能で、10分の充電で2時間使用が可能な急速充電に対応しているのに加え、充電ケースはワイヤレス充電に対応しています。
参考までに、上位モデルの「EarFun Air Pro 4」との主なスペックの比較が下記の通り。
主な仕様(EarFun Air Pro 4との比較)
EarFun Air Pro 4i | EarFun Air Pro 4 | |
---|---|---|
ドライバー構成 | 11mmチタンコーティング 複合ダイナミック・ドライバー | 10mm径の高品質な ダイナミックドライバー |
Bluetooth | Bluetooth 5.4 | Bluetooth 5.4 |
対応コーデック | SBC, AAC, LDAC | aptx Lossless, aptx Adaptive LDAC, SBC |
ハイレゾ認定 | ○ | ○ |
ANC | QuietSmart 3.0ハイブリッド -50dB (中低音域ノイズの低減性能向上) | QuietSmart 3.0ハイブリッド -50dB |
連続再生時間 (イヤホン単体) | LDACオフ:最大9.5時間 LDACオン:最大6.5時間 | LDACオフ:最大11時間 LDACオン:最大7.5時間 |
連続再生時間 (充電ケース利用) | LDACオフ:最大40時間 LDACオン:最大27時間 | LDACオフ:最大52時間 LDACオン:最大35時間 |
バッテリー容量 | イヤホン:60mAh 充電ケース:520mAh | イヤホン:54mAh 充電ケース:600mAh |
防水規格 | IP55 (イヤホンのみ) | IPX5 (イヤホンのみ) |
重さ | イヤホン(片耳):5.1g 充電ケース込み:51.3g | イヤホン(片耳):5.2g 充電ケース込み:56g |
カラー | ブラック・ホワイト | ブラック・ホワイト・ネイビー |
同梱品や外観デザイン
同梱品は左から充電ケース、USB-C – USB-Aケーブル、説明書類、交換用イヤーピースといった内容。

充電ケースは丸みを帯びたスクエアはフォルムが特徴で、マッドな質感なので落ち着いた雰囲気のデザインとなっています。蓋は開けやすく、スクエアで底面が平らなので安定感もあり。

充電ケースの前方にはLEDインジケーターが、背面に充電用のUSB-Cポートが搭載されており、内部にはペアリング用のボタンが搭載されています。安価なモデルにも関わらず、ワイヤレス充電にも対応しているのが有り難い。


充電ケースは上にパカっと開くタイプで、充電ケースからの取り出しや収納も手の大きい筆者でも問題なく、ステム部分(棒状の部分)がしっかり掴めるので落とす心配はなさそう。収納時は今やワイヤレスイヤホンでは定番ですが、ある程度まで収納するとマグネットで引きつけてくれる仕組み。

イヤホンのデザイン自体はオーソドックスなステムのあるスティック型。


ノズルは楕円形ノズルを採用し、イヤーピースも専用の物が付属しています。ノズル形状だけでなく、装着感やノイズ低減性能にも関わるのでサードパーティのイヤーピースに交換する場合は注意が必要。

装着感
「EarFun Air Pro 4i」の装着感については、耳穴の奥にしっかりと入れるタイプというよりも耳穴を軽く塞ぐ感じで、圧迫感は少なく、軽快な装着感となっています。どちらかというとAppleの「AirPods Pro」に似た感じ。
といってもイヤーピースのサイズを間違っていなければ頭を振って落ちるようなことはなく、安定感はあります。


音質等
「EarFun Air Pro 4i」の音質に関しては、手持ちのAndroidスマートフォンとLDACコーデックで接続し、ハイレゾ音源で視聴してみましたが、まず初めにバランスが良いなと思ったのが正直な感想。高音や低音に偏っている訳ではなく、バランスが良く、自然な音色表現といった感じ。
解像度やダイナミックレンジ、最低域の深さなど、より高価なフラッグシップモデルには及ばないものの、この価格帯の製品であれば十分過ぎるレベルだと思います。
また、「EarFun Air Pro 4i」のノイズキャンセリングは「ディープ」「バランス」「AI適応型」の3つのモードに加え、風のノイズを低減する「風のノイズキャンセリング」の計4つが用意されているのが特徴。iOS/Android向けに用意されている無料の公式アプリ「EarFun Audio」やタッチコントロールで変更可能。

各モードの説明は下記の通り。
- ディープ:最も強いノイズ低減を提供
- バランス:ノイズ抑制が強すぎる場合に圧迫感を無くすことを考慮しながらディープモードの上でより快適かつ強いノイズキャンセリングを提供
- AI適応型:AIアルゴリズムによって外部環境のノイズに合わせてノイズ低減の強さが自動的に調整
- 風のノイズキャンセリング:風の強い環境あるいは地下鉄の駅などの場合にふさわしいモードで、イヤホンのマイクに当たる風切り音を低減してくれます。
ノイズキャンセリングの性能については、電車の中や家の中など色々な場面で切り替えてみましたが、「ディープ」モードは強力で、電車内ではかなりノイズを低減してくれます。流石にノイズをゼロまで抑えることは不可能ですが、電車の走行音(レールのジョイント音)や周りの話し声が微かに聞こえるといった感じで風切り音のような音はかなり低減され、音楽の音を大きくすると車内の音声案内も聞こえ難くなるので乗り過ごしに注意が必要。
また、「AI適応型」モードについては、周りのノイズによってノイズ低減の強度が自動で変わることが分かる場面が何度かあり、家の中などではノイズが少ない為か「ディープ」モードが最強ですが、電車内では「ディープ」モードとほぼ同じレベルのノイズ低減を提供してくれます。また、ノイズキャンセリングがオンになった瞬間の圧迫感も急に来るわけではなく、ノイズ低減の強度が強くなった場合にのみ感じる為、圧迫感が嫌という方は基本的に「AI適応型」モードに設定しておくのも良いかもしれません。
外音取込モードについては、「デフォルト」と「バランスが良い」の2つが用意されていますが、正直なところ切り替えても違いが良く分からず…。外音取込の性能に関しては変に声などを増幅している感はなく、自然といった感じ。
他にも、同社の製品ではお馴染みのイコライザー機能も用意されており、予め用意されたプリセットの他、自身で自由に弄れるカスタムイコライザーやユーザーの聴力に合わせて適度な音質にしてくれる適応イコライザーも利用可能。

タッチコントロールのカスタマイズも可能で、ノイズキャンセリングは「ノーマルモード」を介さず、「外音取込モード」と「ノイキャンモード」のみを行き来出来るようにも設定可能なのが特徴。「ノーマルモード」にすることはほぼないと思うので、これは嬉しい設定です。他にも、公式アプリでは各種機能のオン/オフなどが可能で、「イヤホンを探す」機能はGPSではなく、Bluetoothを利用したものの為、家の中や鞄の中で見当たらない際に使うためのもので、「ピーピーピー」という音が次第に大きくなってくる仕組み。

ディアルデバイス接続は俗に言う「マルチポイント接続」ですが、他の同価格帯のイヤホンと同じく接続の安定性を確保する為、LDAC接続と併用出来ないといった制限があります。

まとめ

「EarFun Air Pro 4i」は実質6,000円ほどで購入でき、価格を考えると音質•ノイキャン性能•基本的な機能などは十分過ぎるといって良いほど。同価格帯でスティック型のワイヤレスイヤホンの購入を考えているのであれば候補の一つに入れても良いのではないでしょうか。特にノイキャン性能を重視するもののハイエンドモデルは高すぎるという方にはオススメです。
なお、カラーは今回レビューしたブラックとホワイトの2色展開で、記事公開時の公式サイトでの価格は7,990円ですが、7周年記念セールで23%オフクーポンが用意されており、適用後は6,165円で購入可能です。Amazonでも記事投稿時点では19%オフの6,489円で販売中。
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