【レビュー】SwitchBotの最新小型ロボット掃除機「SwitchBot ロボット掃除機 K11+」

SwitchBotが先日発売したばかりの最新のロボット掃除機「SwitchBot ロボット掃除機 K11+」を提供頂いたので紹介します。
筆者がロボット掃除機を利用するのは十数年ぶりで、以前に使用した頃はロボット掃除機と言えば「ルンバ」しかない時代。その当時はあくまで掃除のみで、スマホも出て来た頃だった為、当然、マップ機能やスケジュール機能などもなかったのですが、十数年のうちに劇的に進化し、現在はゴミ収集ステーションが標準となりつつあり、さらにはモップ機能まで付いたモデルやハンディ掃除機にもなるモデルが登場するなど、日々進化しています。
現世代のロボット掃除機は初心者なので、筆者のように久々に使う方や初めて使う方に分かり易いよう機能面を重点的に紹介出来ればと思います。
特徴

まずは「K11+」の特徴ですが、「K10+」および「K10+ Pro」の後継モデルで、世界最小級であるにも関わらず超パワフルなロボット掃除機となっています。
最大の特徴としては、前代モデルの「K10+」シリーズよりもゴミ収集ステーションの体積が38.9%縮小しつつ同じ4Lのゴミを収納可能で、ゴミ収集ステーションの天板に浅い木目調のデザインが採用され、どんなお部屋にも馴染みやすいデザインとなっています。正直なところ、ロボット掃除機のゴミ収集ステーションと言えばどうしても”家電”という感じのデザインが多かったのですが、開封して木目調だったのには驚きました。インテリアに凝っている方も設置し易いデザインだと思います。

掃除機本体は引き続き直径24.8㎝の世界最小級ボディなので、ベッドやソファの下、ダイニングテーブルの脚周りまで、スイスイ走って徹底的にお掃除出来ます。
吸引力は「K10+」シリーズの2倍の最大6000Paで、米粒やペットの毛、カーペットの奥底に潜む微細なホコリまで一気に吸引し、自社開発の絡まり防止サイドブラシと純ゴム製メインブラシで、長い髪やペットの毛も巻き付きにくく、メンテナンスが容易なのも特徴。

最新のSilenTech静音技術により、運転音はわずか45dB以下で、在宅ワーク中や赤ちゃんのお昼寝中、夜間の使用でも気にならない静音性を実現しており、ゴミの自動集じんを行う時間帯を設定可能な「おやすみモード」も搭載しています。
LDSレーザーSLAMを採用し、複雑な間取りのお部屋でも高精度なマップを構築できることから、家具が多くても、散らかっていてもスムーズに走行し、下防止センサーで玄関や階段などの段差から落ちる心配もありません。
ステーションのサイズは高さ24cm×幅18cmで、A4用紙のスペースに収まる超コンパクト設計なのに対して、4Lの超大容量抗菌紙パックを内蔵し、ゴミ捨ては90日に1回なので年に4回だけで済みます。

安価なモデルの為、高級モデルのような洗浄機能まで付属したモップ機能はないものの、市販の使い捨てお掃除シートに対応しており、水拭きも可能です。
各モデルの主な仕様比較
K11+ | K10+ Pro | K10+ | |
---|---|---|---|
本体サイズ | 248×248×92㎜ | 248×248×92㎜ | 248×248×92㎜ |
ステーションのサイズ | 240×180×250㎜ | 261×210×323㎜ | 261×210×324㎜ |
吸引力 | 6000Pa | 3000Pa | 2500Pa |
モップ掛け | 使い捨てお掃除シート | 使い捨てお掃除シート | 使い捨てお掃除シート |
毛髪の絡まり防止設計 | 純ゴム製メインブラシ 絡まり防止サイドブラシ | 純ゴム製メインブラシ | ー |
障害物回避ナビゲーション | LiDARナビゲーション PSD距離センサー | LiDARナビゲーション PSD距離センサー | LiDARナビゲーション |
ゴミ捨て頻度(目安) | 年に4回 | 年に4回 | 年に4回 |
紙パック | 99.99%抗菌紙パック | 99.99%抗菌紙パック | 高密閉性紙パック |
外観デザイン等
まず、同梱品は左上から時計回りに、本体、ゴミ収集ステーション、抗菌紙パックや使い捨てお掃除シートなどのセット、サイドブラシ(画像では見難いですが中央辺り)、説明書等の冊子類。

本体上面には充電ボタンと清掃ボタンが用意されており、本製品は基本自動もしくはアプリからの操作になりますが、こららボタンを使用することで手動での操作も可能となっています。上部の中央部分は数㎝出っ張っており、この部分にLDSレーザーセンサーが内蔵され、本体前面の黒い窓部分には正面充電センサーが内蔵されています。


蓋(フェイスプレート)を取り外した状態が下記画像で(蓋は乗っているだけなので裏返すと簡単に外れます)、電源ボタンが隠されている他、ダストボックスを取り外すのもこの状態からとなります。

底面には段差センサー、サイドブラシ、メインブラシ、前輪と主輪が搭載されており、前輪やサイドブラシ、メインブラシは取り外し可能です。

メインブラシは純ゴム製で毛髪が絡まりにくくなっており、サイドブラシも絡まり防止仕様となっています。主輪は段差に合わせて飛び出る仕組みで、最大2cmの段差を乗り越え可能です。


ダストボックスは取り外し可能。基本的には自動でゴミ収集ステーションに吸引される仕組みですが、使い続けるとダストボックスも汚れてきたり、水切れていないゴミが出てくるのでお手入れ可能。フィルターも交換可能です。

ゴミ収集ステーションの蓋を開けるとこんな感じで、蓋の裏にモップ取付パッドが収納出来る仕組み。

水拭き時はモップ取付パッドに純正のお掃除シート(K10+用と互換性がある模様)もしくは市販のシートを取り付ける形。最初は取付時に迷うものの、一回やれば慣れる感じ。純正シートの方が取り付けようの穴などが開けられており、取り付けし易くなっています。


市販のシートを取り付けたところが下記(左)の画像で、市販のシートを取り付ける場合はものによっては大きい為、折り畳んだり、切ったりする必要がある場合も。慣れれば市販のものでも全然問題ないので、コスパは良いと思います。水拭き性能としては動き出した当初は床の色が変わるくらい水拭き出来てる感はありますが、すぐに濡れ感がなくなる為、こまめにシートの向きを変更した方が効果はありそう。無いよりはあった方が良いといった感じの機能です。


大きな段差があってもセンサーで落ちない仕様で、玄関や2階などでも安心して利用でき、2cmの段差が乗り越えられるので、厚めのカーペットの段差も難なく進んでくれます。ただ、段差に対して斜めに入った際にたまに動作がおかしくなることがあり、それでも放っておけば何とか乗り越えてくれる感じ。


厚めのカーペットはカーペット自体が重たいのでカーペットを巻き込むことはないのですが、下記写真左のような薄めのカーペットは巻き込んでしまうことも…。また、スマホや鍵などの小物や各種ケーブル類は検知して避けてくれる訳ではなく、ガンガン進んで行くので、掃除する際には巻き込まれないよう注意が必要です。
高機能で多数のオプションが用意されたアプリ
使用するには「SwitchBot」アプリでデバイスを登録する必要がありますが、手順は簡単で、「SwitchBot」アプリのデバイス追加ボタンから手順に従って追加するだけとなっています。

初期セットアップ時にはゴミ収集ステーションの設置場所の案内も表示され、初めてのユーザーでも分かり易くなっています。「SwitchBot」アプリとの連携が完了すると、まずは家のマッピング作業に入ります。マッピング作業は家の隅々まで走り回って自動で行ってくれますが、テーブルやキッチン台の箇所は空白になるなど、かなり正確なので驚きました。

下記画像の一番左の画面が設定完了後のトップ画面ですが、マッピングされた家の地図の表示に加え、清掃開始ボタンや清掃箇所や清掃モードの切り替えを行うことが可能です。清掃モードのオプションでは、清掃回数や吸引力の強度を変更可能で、吸引力は「静音」「標準」「パワー」「マックス」の4段階から選択可能。通常時は「標準」で良いと思いますが、子供が寝てる際や夜は「静音」、より綺麗にしたい場合は「パワー」や「マックス」を使うといった感じ。ただ、吸引力に比例して動作音も大きくなる他、バッテリーの消耗も激しくなるので、「マックス」の場合は家が広すぎるとバッテリーがもたないかもです。
また、掃除するエリアも家全体の他、部屋やエリアを指定可能で、部屋はマッピングした際に自動でA/B/C/Dなどと設定されるので、掃除したい部屋をタップするとその部屋だけを掃除してくれます。

水拭きモードに関しては、モップ取付パッドを本体に取り付けると自動で水拭きモードに切り替わる仕様で、掃除回数のみ変更可能。通常の掃除と同じく、水拭きしたところをマップに白線で示してくれます。

「デバイス機能」のオプションでは、ゴミ収集ステーションに関する設定変更を行えるようになっており、自動でゴミ収集を行うかどうかや、ゴミを吸い上げる時間の間隔を変更したりすることが可能。

多数の設定項目が用意されていますが、一番使うオプションは「スケジュール清掃」で、「K11+」が掃除する時間と曜日を設定することが可能です。設定しておけば自動で動いて勝手に掃除してくれるので、基本的にゴミ収集ステーションのゴミパックの取り替えやメンテナンス以外ではほぼ放置で運用可能です。清掃範囲は家全体から部屋ごとまで選択でき、清掃モードや掃除回数、吸引力も選択可能です。

「マップ管理」のオプションでは、自動でマッピングされたマップの編集や再マッピングが可能で、マップの編集機能ではマップ名に加え、侵入禁止エリアの設定など細かな設定が可能となっています。ドアは開けているけれども、掃除機に侵入されたくない部屋などがある場合はこちらで設定可能です。また、マップは最大5枚まで保存可能で、小型の「K11+」であれば2階や3階に簡単に持ち運んで掃除させることも可能です。

清掃中にカーペットを検知すると自動で吸引力を上げてくれるカーペット清掃の設定が用意されており、オプションでオン/オフ可能です。また、カーペットの位置を予めマップに登録することも可能で、部屋にカーペットを敷いている場合は設定しておくと良いかもしれません。

他にも、設定した時間は清掃やゴミのステーションへの吸い上げを行わない「おやすみモード」や動作時の音声とその音量の設定が出来たり、各種アクセサリのお手入れ時期の目安を確認可能です。

なお、今回はレビュー出来ませんでしたが、SwitchBotの他の製品と連携させ、スマートロックの鍵が閉まって、人感センサーで人が居ないことを感知すると自動で掃除を開始させるといったことも設定可能です。
実際に使ってみた
ロボット掃除機を久々に使用しましたが、まず驚いたのはアプリの高機能さと、設定してしまえばほぼ自動で動いてくれるところ。マッピングやエリア設定、スケジューリングさえきちんと設定しておけば、完全放置で利用でき、実際のところ、筆者も初期設定から1週間は触ることがなく、勝手に掃除してくれていました。
また、スマホ時代になってからの初のロボット掃除機だったので、面白かったのは「K11+」が掃除した履歴を閲覧できることで、どう動いたのか一目で分かります。ちなみにテストした家の清掃面積は35㎡で、所要時間は約1時間でした。

吸引力に関しては、上述した通り、「静音」「標準」「パワー」「マックス」の4段階から選択可能ですが、吸引力等を考えると「パワー」以上の方が良いかもしれません。吸引力が上がるにつれて動作音も大きくなるのですが、「マックス」でも通常の掃除機やスティック掃除機よりは少し静かと感じるレベルで、家に居ない時間帯にスケジューリングしておけば音も気になりません。
動作音に関しては、ゴミ取りステーションへのゴミの吸い上げ時はかなり大きな音で、掃除中よりも大きいので最初は驚くかもしれません。こちらも夜間は吸い上げないなどの設定が可能です。
掃除の精度に関しては、上位モデルや通常の掃除機に比べると劣る印象。下記動画は実際に塩を撒いて、吸引力「マックス」で掃除させたテスト映像ですが、流石に一回では全て吸いきれず、フローリングの目地の間に入った粒子は2〜3回通らなければ全て吸い上げきれない結果に。
より軽めの埃や紙片や髪の毛、観葉植物の小さな落ち葉などはほとんど残さず吸引できている印象なので、忙しい平日は「K11+」に任せて、土日に通常の掃除機で細かく掃除するといった形が我が家の標準になりそうです。
筆者の環境ではLDKで利用しており、ダイニングテーブルや椅子の脚がかなりあるのですが、「K11+」はこういった環境や物の多い部屋に最適で、直径約25cmというコンパクトサイズなので椅子の脚の間や狭い隙間に入って掃除してくれます。椅子の脚の間は「K11+」でちょうど良いサイズの為、椅子を利用している部屋にはオススメです。
障害物に関しては、大きめのものなら避けられますが、ケーブルや小物に引っかかってしまうのがたまにきず。ただ、それを補うほど使い勝手のよいサイズだと感じました。また、メインブラシとサイドブラシは毛やホコリが絡みにくい素材と設計が採用されていますが、1週間毎日1回掃除した状況では一切絡みはなく、期待して良いのかもしれません。
大きさも可愛いですが、木目調を取り入れるなど、ステーションのデザインも可愛く、インテリアとしても取り入れ易くなっており、現在は今回レビューしたホワイトモデルのみ販売されていますが、将来的にはブラックモデルも発売される予定です。
なお、価格は59,800円(税込)で、下記のオンラインストアなどで購入可能。記事投稿時点では10,000円オフの49,800円で購入出来る他、公式ストアおよびAmazonでは決済時にクーポンコード「K11SNS」を入力することで更に1,000円オフの48,800円で購入可能です。
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