「SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン」 実機レビュー ー 着け心地とコスパに優れたイヤーカフ型ワイヤレスイヤホン
コストパフォーマンスの高いイヤホンが有名なSOUNDPEATSが、イヤーカフ型のワイヤレスイヤホン「SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン」を発売しました。
その「SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン」を提供頂いたので紹介します。イヤーカフ型のワイヤレスイヤホンは今年に入ってから登場し始め、今では様々なブランドが続々と投入しており、ワイヤレスイヤホンの1つのカテゴリとなりつつあります。
イヤーカフ型イヤホンの特徴は、耳を挟む形で装着し、耳の穴を塞がない為、圧迫感が少なく、長時間装着していても疲れにくい快適さが特徴で、ながら聴きに最適なモデルとなっています。
今回発売された「SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン」も他のイヤーカフ型イヤホンと同じく着け心地が快適なのに加え、同社の特徴であるコスパにも優れたモデルとなっています。
詳細は以下から。
主な仕様
「SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン」は、12mmデュアルマグネット大口径ダイナミックドライバーを搭載し、シングルマグネットドライバーと比べてより強力な磁場で振動板を効果的に駆動し、よりパワフルで繊細なサウンド、広い音場を実現しており、歪みが少なく、クリアで自然なサウンドを楽しむことが可能。
また、再生周波数帯域を楽曲に応じてダイナミックに自動調整、低音域を強化するなど、全体のバランスを適切に保ってくれる独自のダイナミックEQが搭載されています。(オプション機能でアプリからオン/オフ可能)
イヤーカフ型のイヤホンはあくまでオープンイヤー型なので音量を大きくすると音漏れし易いのがマイナス点ですが、本製品はSOUNDPEATS独自開発の内部構造とアルゴリズムにより、外耳道と鼓膜へ音を直接届けるとともに、音漏れを効果的に抑制してくれるようになっています。
C型ブリッジ部分に採用したニッケルチタン製形状記憶合金ワイヤーは、耐久性がありつつも高い弾力性を備えるため、さまざまな耳型にぴったりフィットするようになっており、肌に接触する部分は肌に優しい70%液体シリコンで覆われています。また、重さは片耳5gの軽量設計となっています。
BluetoothはBluetooth 5.4に対応し、安定した接続性と低遅延を実現しており、2台のBluetoothデバイスとの同時接続が可能なマルチポイント接続や0.06秒の低遅延を実現したゲームモード、独自のアルゴリズムでオーディオ信号を拡張し、映画館やライブ会場にいるかのようにリアルな立体音響を描き出すムービーモード(空間オーディオ)などにも対応しています。
バッテリー駆動時間はイヤホン単体では6時間、充電ケースを使用することで最大24時間利用可能で、急速充電にも対応しているので、わずか10分の充電で2時間の再生が可能です。
製品名 | SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン (PearlClip Pro) |
ドライバー構成 | 12mmダイナミック |
Bluetooth | ver 5.4 |
対応プロファイル | HFP,AVRCP,A2DP |
対応コーデック | AAC,SBC |
バッテリー容量 | イヤホン(片耳):35mAh 充電ケース:350mAh |
連続再生時間 | イヤホン単体:6時間 充電ケース併用:24時間 |
イヤホン充電時間 | 約2時間 |
防水規格 | IPX5 |
重さ | イヤホン(片耳):5g 充電ケース:47g |
同梱品や外観デザイン
イヤホン本体の他に、充電用のUSB-C – UAB-Aケーブルとユーザーガイドと同社製品ではお馴染みのパンダキャラのステッカーが同梱されています。
充電ケースが横長の楕円系で、樹脂製ですが、光沢のある表面処理が施されているので、チープさはないものの、指紋が付きやすい印象。前面には充電やペアリング時などの状況を示すLEDインジケーターが搭載されている他、ワンポイントの装飾が施されています。
充電ケースの背面には充電用のUSB-Cポートが搭載されており、ヒンジ部分には写真では分かり難いものの、SOUNDPEATSのロゴが入っています。
本製品の特徴として、イヤホンは左右の区別がなく、普通のイヤホンのように左右を気にして充電ケースに収納する必要がなく、向きを気にせず収納出来る為、収納時の煩わしさが軽減されています。また、イヤホンを充電ケースに収納するだけで、イヤホンの左右チャンネルの自動切り替えが完了する仕組み。その為、イヤホン本体や充電ケースには左右(L・R)の表記がありません。
イヤホンの形状は製品名にもある通り、C型のデザインが特徴で、片側にスピーカー、もう片方の先端に充電端子が搭載されています。
耳に当たる部分は肌に優しい70%液体シリコンで覆われており、装着時に見える外側には光沢のある素材が採用されており、高級感のあるデザインとなっています。ブリッジ部分にはニッケルチタン製形状記憶合金ワイヤーが内蔵されているとのことですが、約1cmくらいまでは広げることが可能。
ちなみにこのC型のデザインは先日にレビューしたQCYの「QCY Crossky C30」と同じデザインで、デザインも瓜二つとなっています。下記画像の左が「SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン」、右が「QCY Crossky C30」で、デザインは似ているものの、大きさやブリッジ部分のカーブの半径などが微妙に異なっており、「SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン」の方が挟む部分の隙間が大きい分、耳の裏に当たる部分に滑り止めのような波上の加工が施されています。
実際に装着したところが下記写真ですが、耳を挟み込むように装着するものの、圧迫感はなく、重力で自然に安定した位置に落ち着く感じ。また、メガネをしたままの装着も問題なく、装着時にマスクの紐やメガネの先セル(耳に引っ掛ける部分)と干渉することもなく装着可能です。上記の写真を見ても分かる通り、「QCY Crossky C30」よりもスピーカー部と端子部の開きが僅かに大きい為、耳の形状によっては少し緩く感じるかもしれません。
最後に充電ケースの大きさを比較したものが下記画像で、同じ価格帯で競合機となる「QCY Crossky C30」とAppleの「AirPods Pro」との比較となっています。
公式アプリ
専用アプリ「PeatsAudio」(無料)に対応しており、本アプリを利用することで様々な設定の変更やバッテリー残量の確認、ファームウェアのアップデート、イコライザー機能などが利用可能。
アプリのトップページにはイヤホンおよび充電ケースのバッテリー残量が表示される他、タッチコントロールやゲームモード、ムービーモード、ダイナミックEQのオンオフが可能な他、タッチコントロールの各種操作の割り当てを変更することが可能です。
タッチコントロールに関しては、タッチする箇所が通常のワイヤレスイヤホンに比べると見つけるのに慣れが必要な印象。
独自のアルゴリズムでオーディオ信号を拡張して映画館やライブ会場にいるかのようにリアルな立体音響を描き出すムービーモードに関しては、実際にライブ動画や映画の視聴時に有効化することで迫力あるサウンドになることを確認済み。個人的な感想としては、ライブ動画よりもアクション系の映画に向いているような感じのサウンドになるといった感想。
ダイナミックEQは、再生周波数帯域を楽曲に応じてダイナミックに自動調整、低音域を強化してくれるイコライザー機能ですが、標準では少し弱い低音を強化してくれる感じで、低音強めが好きなユーザーは常時オンがオススメです。
また、その他の設定項目では、音声ガイダンスの言語の変更や音量の調整が可能で、標準では英語となっているので、日本語の音声ガイダンスに切り替えることが出来る他、無音にすることでオフにすることも可能です。
「イヤホンを探す」機能はGPSを利用したものではなく、あくまで家の中や鞄の中で紛失した際に音を鳴らして位置を知らせてくれるもので、そんなに大きな音ではないものの、耳を澄ませば問題なく聞こえる音量となっています。
イコライザー機能としては、クラシックや高音域・低音の強調、ロック、ポップといった予め用意されたプリセットにワンタップで変更出来る他、ユーザー自身でカスタマイズして保存することも可能。
また、様々な音域の音を流してどの音域が聞こえるかをテストし、ユーザーの耳の聞こえ方に合わせて音域を自動で設定してくれるアダプティプイコライザーも用意されています。ただ、オープンイヤー型でスピーカーと耳の穴まで少し空間があるので、少し聞き取りにくいので注意が必要。
なお、「PeatsAudio」アプリはiOS版とAndroid版が用意されており、App StoreとGoogle Playより無料でダウンロード可能です。
まとめ
まず、音質に関してはシャカシャカまではいかないものの、クリアで、若干低音弱めといった感じといった印象。ただ、音質に関してはイコライザーで自由に変更出来る他、ダイナミックEQで低音を強化すると丁度良い感じになるのでオススメです。競合機の「QCY Crossky C30」と比べると「QCY Crossky C30」は音が若干こもった感じがある為(こちらもイコライザー機能である程度調整出来るが…)、「SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン」の方がクリアな感じがするのと、音量調節も細かく出来るので良いかと思います。
音漏れに関してはイヤーカフ型(オープンイヤー型)の宿命なので、独自の音漏れ対策技術を搭載していても音量を上げると完全に抑えることは出来ず、静かな場ではどうしても音漏れしてしまうのは仕方ないところ。
また、直近で2社のイヤーカフ型イヤホンを試しましたが、今回試した「SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン」とQCYの「QCY Crossky C30」ともに外での使用には向いていないのかなと思いました。通勤時の電車の中や外を歩いている際など、騒音が大きなところでは音量をかなり大きくしても聞こえにくい場合があり、音を大きくすると音漏れの不安もあることから、個人的には家の中で何かしながら音楽やPodcastを聴いたりする際に使用し、外ではノイズキャンセリング機能を搭載したイヤホンといった感じで使い分けるのが一番かと。
イヤーカフ型の一番良いところは着け心地で、カナル型のような圧迫感がなく、長時間着けていても耳が痛くなったり、疲れたりしません。また、音楽を聴いていても人の声や周りの音は普通に入ってくるので、ながら聴きに向いており、家事をしながらでも宅配物のインターホンを聞き逃すということもないし、誰かに呼ばれても気付かないということもなく、家の中で音楽やゲームでイヤホンやヘッドホンを使うことが多い方やテレワークで長時間イヤホンを使用する方は一度試してみて欲しいイヤホンとなっています。
ただ、上でも少し触れたように、筆者には丁度良い大きさで、首を振ったりしても落ちるような心配は一切ありませんが、女性や耳の形状によっては少し大きかったり、不安定さがあったことから、購入前に試用させて貰うのも良いかもしれません。同社の製品はAmazonや楽天市場といったオンラインストアだけでなく、ビックカメラやヨドバシカメラといった大手家電量販店でも販売されており、そういった店舗が近くにあるユーザーに限られるものの、イヤホンコーナーで試用出来るようなとこで装着してみるのも良いかもしれません。
なお、価格は7,280円(税込)というコストパフォーマンスの良さも同社製品の魅力の1つで、現在は発売を記念して、Amazonではクーポンコード「SPCCPPRM027」を使用することで5%オフの6,916円(税込)で購入可能です。
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