Apple、新型「iPad」の投入を来年に見送りか ー その背景を推測
今年、Appleは「iPad mini」と共にエントリーモデルの「iPad」もモデルチェンジを行うと噂されてきましたが、現時点で発表されたのは「iPad mini (A17 Pro)」のみで「iPad」は動きがありません。新型「iPad」の登場は10月中に何も動きがなければ来年に持ち越しとなる可能性が高いですが、9To5Macが、Appleが「iPad」の発表を見送った理由を推測しています。
現行の「iPad」は2022年10月に発売された第10世代ですが、製品ラインの廉価版化は2013年に「iPad Air」が発売された後、第5世代モデルから始まっており、それ以降、「iPad」に搭載されるチップは最新の「iPhone」から2〜3年遅れのチップが搭載されるようになり、現行の第10世代モデルは2020年に発売された「iPhone 12」シリーズのA14チップを搭載しています。
この流れ通りであれば「iPad (第11世代)」はA16チップを搭載することになりますが、A16チップはAppleのAI機能であるApple Intelligenceとの互換性がありません。AppleはApple Intelligenceを全ての新製品マーケティングの重要な部分に据えている為、Apple Intelligence無しで新製品を出荷することは恐らく望んでいないだろうと推測されています。
それでも「iPad (第11世代)」にA16チップと8GB RAMを搭載する可能性はあるものの、1台のデバイスのみ、さらにはローエンドのハードウェア向けにわざわざApple Intelligenceを最適化するとも考えにくいとみられています。
また、「iPad」の価格が349ドルであることから、コスト的にA16よりも新しいチップを搭載出来る可能性も低く、加えて「iPad mini (A17 Pro)」がA18ではなくA17 Proを採用したことから、AppleはA18チップの製造プロセスである第2世代の3nmプロセスにあまり負担をかけたくない意向であることも予想出来ます。
これら全てのことを考慮すると、Apple Intelligence をサポートしながらの「iPad」の刷新を今年実現することは恐らく不可能だったと考えられます。
以上から、「iPad」の次期モデルチェンジは来年秋になると予想され、その時点ではA19チップを搭載した「iPhone 17」シリーズが発売されているとみられ、「iPhone 16」のA18チップが使用出来るようになることから同チップを搭載し、Apple Intelligenceをサポートして投入されるものと予想されます。
ただ、これにより「iPad」が「iPad mini」よりも優れたチップを搭載してしまうことになる為、「iPad mini」も来年の秋に再度モデルチェンジが行われ、A18もしくはA18 Proチップを搭載するものと予想されています。
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