M3搭載「MacBook Air」、高負荷時のサーマルスロットリングはM1/M2モデルに続き発生 ー クラムシェルモード時は更にパフォーマンスが低下
Appleシリコンを搭載した「MacBook Air」はファンレス設計であることから高負荷時にサーマルスロットリングが発生し、パフォーマンスが低下することが明らかになっていますが、これは先日に発売されたM3チップ搭載モデルも同様で、さらにクラムシェルモードで高負荷をかけるとパフォーマンスが50%近く低下することが分かりました。
まずサーマルスロットリングとは、CPUなどの温度が上昇しすぎた際に自動的に性能を抑えることで、過度な温度上昇を防いでくれる機能のこと。
Max Techが長い時間をかけて高負荷状態でのデバイス性能を測定するベンチマーク「3DMark Wild Life Extreme Stress Test」を20分実行した結果、M3チップ搭載「MacBook Air」はテスト開始当初のスコアは8,083点だったものの、ファンレス設計が放熱に追いつかず、徐々にパフォーマンスが落ち始め、5,916点まで低下しました。
これは「MacBook Air」のディスプレイを開いたままテストした場合のスコアで、同じテストをディスプレイを閉じたクラムシェルモードで行った場合、スコアは最終的に4,198点まで低下し、テスト開始時のスコアからだと約50%もパフォーマンスが低下したことになり、ディスプレイを開いた場合と比べても30%ほどパフォーマンスが低下したことになります。
恐らくディスプレイを閉じたことで熱がこもる為、よりパフォーマンスが低下してしまうものと考えられ、この現象はM3搭載モデルに限らず、M2/M1搭載モデルでも同様と予想されます。
M3チップ搭載「MacBook Air」は2台の外部ディスプレイを接続可能になりましたが、2台の外部ディスプレイを接続する場合はクラムシェルモードで利用する必要があり、クラムシェルモードで作業をすることが多いユーザーにとっては気になるところです。
ただ、サーマルスロットリングはあくまで高負荷時にのみ発生するもので、筆者自身もM1およびM2を搭載した「MacBook Air」を毎日使ってきましたが、事務作業やWebの閲覧、動画の視聴などで本体が熱くなるようなこともなく(クラムシェルモード時も含む)、動画編集やゲームでもしない限りは気にする必要はないと思います。
「MacBook Air」自体が元々高負荷での使用を想定して設計されたモデルではなく、高負荷な作業をする場合はあくまで「MacBook Pro」を使用することを推奨します。
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