「SwitchBot ハブ3」 レビュー|人感センサーや物理リモコン機能も搭載した最強のスマートリモコンが登場

本日、スマートホームデバイスではお馴染みのSwitchBotが、スマートリモコンの新製品として「SwitchBot ハブ3」を発表・発売しました。今回、その「SwitchBot ハブ3」のレビュー用サンプルを提供頂いたので紹介したいと思います。
スマートリモコンと言えば、家電製品のリモコンを登録してスマートフォンやスマートスピーカーから家電製品を操作できるようにするものですが、今回SwitchBotから登場した「SwitchBot ハブ3」は更に高機能化されたスマートリモコンで、前モデルの「ハブ2」で搭載された温湿度センサーやタッチ式ボタンに加え、複数の物理式ボタンやダイヤル等を搭載し、物理的なリモコンとしても使えるようになったのが特徴です。
詳細は以下から。
同梱品や外観デザイン
まずは同梱品や外観デザインですが、同梱品は左上からUSBケーブル(温湿度センサー付き)、USB充電器(10W出力)、壁掛け用のネジ、取付ステッカー、各種両面テープ、説明書類といった構成で、これ以外に本来とスタンドが付属しています。

同社のこれまでの「ハブ」シリーズはホワイトが基調のカラーリングでしたが、「ハブ3」はブラックカラーに変更されており、かなり大型化されたのが印象的。また、本体の一部にはアルミニウム合金が採用されており、従来モデルのようなチープ感がなく、ドッシリとした造りで高級感も増した感じです。

前面にはディスプレイの他、カスタムボタン(タッチ式)、ホームボタン、ダイヤル、方向キー、戻るボタン、ON/OFFボタン、Kataボタン(SwitchBotのロゴマークのあるボタン)といったボタンが搭載されています。「ハブ2」がタッチ式のON/OFFボタンのみだったことを考えるとかなり高機能化されていることが分かります。

本体背面には電源入力用のUSB-Cポートと出力用のUSB-Cポートが搭載されています。この出力用USB-Cポートは最大2.5W出力に対応しており、将来的に他のデバイスとの連携(例えばセンサーなど)や互換性のニーズを満たすため用意されていますが、現時点で具体的な機能はまだ社内検討中で確定していないそうで、最終的な機能はユーザーからの意見や技術チームのテスト結果を踏まえて決定するとのこと。

本体右側面にはアラームやアラート用のスピーカーが搭載されています。

背面は立てて使用する為の台座を取り付けることが出来る他、壁掛け用のスタンドも付属しており、台座には壁掛け用のスタンドを用いて取り付ける仕組み。


ケーブルには「ハブ2」と同じく温湿度センサーが内蔵されており、本体の熱の影響を受けにくいようケーブルの途中に配置されています。

本体サイズは126×94×38㎜。「ハブ2」が80x70x23㎜なので、一回り以上大きくなっています。重さは190gで、こちらも「ハブ2」は63gだったので倍以上の重さになっています。「ハブ2」と同じく壁掛け時は両面テープでも取り付けることが出来るようになっていますが、両面テープだけでは心もとないので、付属のネジを使う方が良いかもしれません。


搭載されているディスプレイには、温度、湿度に加えて、新たに天気予報を表示出来るようになりました。また、温度も「ハブ2」は小数点までは表示出来ませんでしたが、「ハブ3」は小数点までの表示に対応しています。さらに、同社の「CO2センサー」を持っている場合は画面左上にそのCO2濃度の状況をカラーで表示してくれる他、同社のスマートロック製品を持っていれば画面右上に鍵の施錠・解錠状況を表示してくれます。

ディスプレイの温度や湿度などの下にはカスタムボタンに割り当てたデバイスやシーンのアイコンが表示される仕組み。

簡単に言えば「ハブ3」は同社の「ハブ2」と「学習リモコン」が1つになったような製品で、ディスプレイ部分や各種ボタン類は「学習リモコン」のUIやデザインと似ている他、追加された機能面も「学習リモコン」を統合したような形になっています。


セットアップ手順はSwitchBotの他のデバイスと同じく、「SwitchBot」アプリから行う仕組み。アプリを起動してデバイスの追加を選ぶと製品が自動検出され、本体のON/OFFボタンを同時に2秒間押し、その後は表示される指示に従ってネットワークの接続(2.4GHz帯限定)やデバイス名などの設定などを行うだけ。

「ハブ2」と同じく温湿度センサーに加え、光センサーも内蔵されているので、温度・湿度に加え、室内照度も確認可能です。この温度や湿度に関しては、後述しますが、「ハブ3」本体のセンサーだけでなく、同社の「温湿度計」や「CO2センサー」などのデータを表示させることも可能です。

アプリの「ハブ3」のトップ画面では、上述した温度などのデータ閲覧に加え、本体のディスプレイに表示する内容を設定可能。ディスプレイはメイン画面に加え、左右にもう1つずつの計3画面が用意されており、左右の画面は情報を表示する画面ではなく、あくまで良く使うデバイスのリモコン画面へのショートカットとなっています。

他にも温湿度のデータソースを本体のセンサーから「温湿度計」や「CO2センサー」に変更する設定や、同社のスマートロック製品との連携を設定可能で、ディスプレイにスマートロックの施錠・解錠状況を示すアイコンを表示出来ます。また、ディスプレイ下部のカスタムボタンの項目も変更可能で、カスタムボタンは全部で4つ用意されており、各デバイスのリモコンへのショートカットの他、作成したシーンを登録することも可能。

また、「ハブ3」の各種設定も変更可能で、デバイスの各種設定やアラート設定、温湿度の校正、アラーム設定、おやすみ時間、Wi-Fi設定、サードパーディサービス等の設定が用意されています。アラート設定は連携させたスマートロックのロック状態に変動があった際に通知するかどうかや、設定した温度や湿度を上回ったり下回った際に通知するかどうかなどを設定可能です。サードパーティサービスではAlexaやGoogle アシスタント、Siriショートカットの他、Matterの設定も可能。

下記は家電製品の赤外線リモコンの登録画面ですが、予め用意されたカテゴリーから選び、リモコン自動学習の他、手動で登録する方法、さらにボタン個別の学習にも対応しています。
正直、スマートリモコンではこの設定が一番大変なのですが、同社製ハブは旧モデルから設定をコピーする機能が用意されており(一番右の画像)、筆者も「ハブ2」や「学習リモコン」からそのままコピー出来たので苦労なく設定出来ました。

デバイスやシーンを管理する画面が下記画像で、上述した赤外線リモコンと同じく、既に利用しているSwitchBot製品や赤外線リモコンを簡単に追加可能です。また、Matter経由でのデバイス追加やApple TV、Fire TVといったサードパーティ製デバイスを追加することも可能で、Fire TVやChromecastの設定からテレビに搭載されたFire TVやGoogle TV/Android TVを登録することも可能です。
リモコンのボタンの割り当てもデバイス管理から行うことが可能。「ハブ3」はダイヤルが搭載されているので、エアコンの温度調節はこのダイヤルに割り当てることで設定温度の切り替え時はダイヤルを回すだけで調節可能です。

また、シーン設定もアプリ自体に既に作成したシーンが保存されている為、デバイスを移行した場合でもすぐに再設定でき、手間がかからないのでこの辺は有り難いです。

人感センサーも搭載
「ハブ3」の特徴の1つとして、人感センサーも搭載しています。
この人感センサーを利用することで、自宅に人がいないことを感知すると、エアコンなどの家電の電源を自動で全てオフにするなどのオートメーションを設定可能で、省エネ、節電にも役立ちます。
「SwitchBot」アプリのオートメーション作成機能で、「ハブ3」では条件として「動体検出」と「動体未検出」の項目が選択可能。「動体検出」は人の動きを感知するとすぐに何らかのアクションを起動させることが設定可能で、「動体未検出」は人の動きを設定した時間(0分〜30分)の間感知しない場合に何らかのアクションを設定することが可能です。

まとめ

従来の「ハブ」シリーズを含め、スマートリモコンと言えば赤外線などが遮断されない見通しの良い壁などに取り付け、スマホやスマートスピーカー等から操作する為、基本的に触ることはあまりなかったのですが、「ハブ3」は物理的なリモコンの機能も搭載し、その機能を利用するには手が届くところに設置する必要があります。また、赤外線リモコンに登録したデバイスも壁や物に遮断されず、赤外線が届く範囲に置かないと意味がないので、設置場所により気を遣う必要があるので注意が必要です。筆者の場合も1日通して一番居ることが多い作業机の上に置くとエアコンなどの一部の電化製品には赤外線が届かない上、賃貸で壁に穴も開けれない為、どこに置くか思案中。
操作面は慣れれば問題ないものの、中央のダイヤル部分はつまんで回す必要があり、贅沢を言えばタッチホイールのようにダイヤルの表面に指をスライドさせるだけで回転操作ができればより操作性が良かったかなと思います。また、一部のデバイスではホームに戻る際に戻るボタンではなくKataボタンで戻る場合があり、その辺の操作が統一されていないことが気になりました。ボタンの割り当てはファームウェアアップデートでも対応出来そうなので、今後のアップデートに期待です。
高機能で全ての面で「ハブ2」を上回っているものの、価格は16,980円(税込)と、9,980円(税込)の「ハブ2」と比べると価格差があります。「ハブ2」との違いは本体に物理リモコン内蔵、人感センサー搭載、ディスプレイの情報量の多さなどで、別売りの「SwitchBot 人感センサー」は2,980円、「SwitchBot 学習リモコン」が6,980円なので、それら2つを統合していると考えると安いのかも。ただ、そこまでの高機能は必要なく、操作はスマホやスマートスピーカーだけで良いというユーザーは「ハブ2」でも良いかもしれません。
なお、発売記念セールとして、2025年6月1日までは16,980円(税込)のところが20.6%オフの13,480円(税込)で販売されます。また、2025年6月2日までの期間限定で公式ストアとAmazonではクーポンコード「HUB30510」を入力することで更に100円オフで購入可能です。
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