【レビュー】Dolby Audioとワイヤレス充電に対応したShokzの耳掛け式ワイヤレスイヤホン「OpenFit 2+」

本日、骨伝導イヤホンやオープン型ワイヤレスイヤホンで有名なShokzが、耳掛け式の新型オープンイヤー型ワイヤレスイヤホン「OpenFit 2+」を発売しました。
「OpenFit 2+」は今年1月に発売された「OpenFit 2」の機能向上モデルで、「OpenFit 2」をベースに新たにDolby Audioに対応した他、充電ケースにワイヤレス充電機能を搭載した「OpenFit」シリーズのフラッグシップモデルとなっています。
今回、その「OpenFit 2+」のサンプルを提供頂いたので紹介します。
主な仕様

基本的なスペックは「OpenFit 2」と変わらず、DualBoost™テクノロジーにより、 17.3mmユニット相当で低音域に迫力のある重低音を届ける超大型低周波ユニットと細かい表現までリアルに再現する高周波ユニットの2つの独立したスピーカーユニットを搭載し、低音から高音までバランスの取れた音質を実現しています。
また、低周波強化アルゴリズム「OpenBass™ 2.0」により力強い低音を体感でき、「OpenFit 2+」では新たにDolby Audioに対応したことで、よりクリアで、臨場感あふれる音を再現出来るようになりました。同社製品でDolby Audioに対応するのはイヤーカフ型の「OpenDots One」に続き2製品目。音漏れ抑制技術の「DirectPitch™2.0」も「OpenFit 2」から継承しています。
耳にかけるオープンイヤー型イヤホンと言えば、周囲の環境音が聞き取りやすく、長時間の使用でも蒸れにくく、快適に使えるところもポイントですが、「OpenFit 2+」は片耳わずか9.4gという超軽量設計で、イヤーフックには一体型のニッケルチタン合金を内蔵し、外側には柔らかいShokz Ultra-Soft Silicone™ 2.0を採用することで、⼈間⼯学に基づいて耳の形状に優しくフィットし、日常使いから激しいワークアウトまで、快適でしっかりしたフィット感を実現しています。
操作面では、ワイヤレスイヤホンと言えば物理ボタンもしくはタッチコントロールで操作するのが一般的ですが、「OpenFit 2+」はその両方を組み合わせて装備しているのも特徴で、音量調整や曲のスキップ、通話応答などの操作を物理ボタンに割り当てることで、動きながらの使用でも誤操作を防ぐことでき、タッチ操作は接続デバイスの音声アシスタントの起動に対応しています。
通話面では、AIアルゴリズムによる通話ノイズリダクション機能を有したマイクを片側あたり2基搭載しており、バッテリー駆動時間は、イヤホン単体で最大11時間の再生が可能で、充電ケース併用で最大48時間。イヤホンがバッテリー残量0%の時に充電ケース(LED緑)に入れると、急速充電により10分間の充電で約2時間の再生が可能です。
他にもIP55等級の防塵防水性能(イヤホン本体のみ)も備え、雨の日や汗をかくような場面でも気にすることなく使用可能で、Bluetooth 5.4をサポートし、対応コーデックはAACとSBC。
OpenFit 2+とOpenFit 2のスペックの比較
OpenFit 2+ | OpenFit 2 | |
---|---|---|
ドライバーユニット | 2つのドライバー DualBoost™テクノロジー 17.3mm相当の低周波ユニット 独立した高周波ユニット | 2つのドライバー DualBoost™テクノロジー 17.3mm相当の低周波ユニット 独立した高周波ユニット |
低音アルゴリズム | OpenBass™ 2.0 | OpenBass™ 2.0 |
Dolby Audio | ○ | × |
対応コーデック | AAC, SBC | AAC, SBC |
Bluetooth | ver 5.4 | ver 5.4 |
対応プロファイル | A2DP, AVRCP, HFP | A2DP, AVRCP, HFP |
バッテリー駆動時間 | イヤホン本体:最大11時間 充電ケース使用で合計:最大48時間 | イヤホン本体:最大11時間 充電ケース使用で合計:最大48時間 |
急速充電 | 10分の充電で2時間のリスニングが可能 | 10分の充電で2時間のリスニングが可能 |
ワイヤレス充電 | ○ (充電ケース) | × |
防塵防水性能 | IP55 (イヤホン本体) | IP55 (イヤホン本体) |
重さ | イヤホン:9.4g±0.2g 充電ケース:56g±2.0g | イヤホン:9.4g±0.2g 充電ケース:53g±2.0g |
同梱品や外観デザイン
同梱品は本体以外には各種冊子とUSBケーブルのみといったシンプルな構成。オープンイヤー型はイヤーピースがない為、大体こんな感じ。

充電ケースは丸みを帯びたスクエア型で、67.5㎜×67.5㎜×27.8㎜と少し大きめですが、耳掛け式は耳掛け用のフックがあることから、大体こんな感じです。


今回レビューするのはグレーモデルですが、ケース自体はマット感のあるシルバー色。前面にLEDインジケーターを搭載し、背面下部にUSB-Cポートを搭載しています。


充電ケースの内部はこんな感じで、内部はベージュ系のようなグレーカラーで、写真では分かり難いですが、質感が高級感のある造りとなっています。また、ペアリングボタンが手前部分に搭載されています。

新たにワイヤレス充電にも対応し、ワイヤレス充電器に充電ケースを置くだけで充電可能になりました。ワイヤレスイヤホンの充電はついつい忘れがちになるのですが、家に帰って使わない時はワイヤレス充電器に置くだけで充電出来るのでワイヤレス充電機能はあったらやっぱり便利。

グレーモデルですが、実際の色感は上でも述べた通りベージュ系のようなホワイトに近いグレーカラーで、イヤホン本体部分の表面やイヤーフック部分といった肌に当たる部分は独自開発の素材「Shokz Ultra-Soft Silicone™ 2.0」で覆われており、非常にソフトな肌触りとなっています。


耳に装着して上部に来る位置に操作用のボタン(丸いボタン)が搭載されており、物理ボタンとタッチ操作の両方で操作が可能。音楽面の操作は全て物理ボタンでする仕組みで、カチッと押した感触が分かるので、数回押す操作でも誤操作が起きにくいです。
また、写真では分かり難いですが、タッチ操作する箇所には突起が付けられているので、タッチ操作する場所も分かる易い設計。さらに、タッチ操作はあくまで長押しのみでの操作が用意されており、付け外しする際や位置調整時、運動時などに、意図せず触れてしまった場合の誤動作を防ぐ仕組みがかなり考えられている印象。

装着した様子。イヤーフックは黄金螺旋の構造に基づいてデザインされていて、その内部には形状記憶性をもつニッケルチタン合金が組み込まれており、非常に柔軟性に富んでいるのでさまざまな耳の形にフィットします。実際に装着してみましたが、耳掛け式の為、余程のことがない限りズレたり、落ちたりすることはなく、1日中着けっぱなしでも耳が痛くなったりすることもなく、外出時だけでなく、家の中でのながら聴き用としても長時間着け続けることが可能です。


公式アプリ

同社の他のイヤホンと同じく無料のスマホ向け専用アプリ「Shokz」で様々な設定の変更やバッテリー残量の確認、ファームウェアのアップデート、イコライザー機能などを利用することが可能です。
「OpenFit 2+」はDolby Audioに対応していますが、Dolby Audioは本アプリでオン/オフ可能。また、イコライザー機能が用意されており、スタンダード、ボーカル、低音強め、高音強め、プライベートの5種類がプリセットとして用意されています。プライベートは高周波出力を管理し、音漏れを効果的に抑制するモード。電車などで音漏れで聞こえるシャカシャカ音のような高音を抑える形で、実際に音漏れは抑えられる印象ですが、少し籠もったような感じの音になるので、個人的には同モードにするのであれば素直に音量を落とした方が良いと思いました。
他にもユーザー側で好きにカスタマイズ出来るEQカスタマイズも用意されています。

ボタンのカスタマイズとしては、1クリック、ダブルクリック、トリプルクリック、長押しの4つの操作方法をカスタマイズ可能で、タッチ操作は長押しのみが用意されており、あくまで音声アシスタントに割り当てるかどうかのみ設定可能。音声アシスタントを使わない場合はタッチ操作は基本的に使わないことになるので、他にも何か割り当て可能であれば嬉しかったかも。

他にも、マルチポイント接続のオン/オフやイヤホンを探す機能などが用意されており、イヤホンを探す機能はあくまでサウンドを鳴らして家の中やカバンの中で見当たらない場合に使用する機能で、ベルのような音が徐々に大きくなるような感じで鳴る仕組み。

まとめ
筆者はこれまでに1万円ほどまでの安価な耳掛け式のオープンイヤー型イヤホンをいくつか試したことがありますが、その辺りの価格帯の製品とは音の厚みやクリアさは一線を画すものとなっています。少し低音強めで重厚感のある低音を楽しむことが可能です。
また、本製品より新たに対応したDolby Audioを有効化すると立体的な感じになり、より厚みのある音質になります。好みにもよりますが、個人的にはDolby Audioは常時オンで良いかと。
音漏れに関しては、再生している音と逆位相の音を出して音漏れを打ち消す音漏れ抑制技術「DirectPitch™2.0」を搭載している為、耳掛け式にしては音漏れは抑えられている印象ですが、オープン型なので流石に音量を大きくすると音漏れしてしまうので使う場所によっては注意が必要です。

装着感に関してはイヤーカフ型ほどまでではないものの、長時間装着し続けても違和感がなく、寝る時以外はずーっと着けっぱなしという日もありました。オープン型なので家の中でもテレビの音や話し声は普通に入って来ますし、イヤーカフ型と同じくながら聴き用としてもオススメです。同じながら聴きにオススメのイヤーカフ型だと運動に弱いところがあるので、ジムに通っている方やジョギングなどをする方には特に耳掛け式がオススメです。
なお、カラーラインナップは今回紹介したグレーの他にブラックの2色展開となっており、価格は27,880円(税込)で、オンラインストアや家電量販店等で購入可能です。
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