【レビュー】AI追跡・三脚・自撮り棒を搭載したスマートフォンジンバル『Insta360 Flow』

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【レビュー】AI追跡・三脚・自撮り棒を搭載したスマートフォンジンバル『Insta360 Flow』

Insta360が今年3月に発売したスマートフォン用ジンバル「Insta360 Flow」をお借りする機会を頂いたので、レビューをお届けします。

「Insta360 Flow」は同社初のスマホ用ジンバルで、3軸手ブレ補正によるプロレベルの手ブレ補正を実現しており、スマホで手ブレの少ない滑らかな動画撮影などが可能。また、AIによる追跡技術「ディープトラック 3.0」を搭載しているのが特徴。

手ブレ補正は3軸で、可動域はパンが-230度〜100度、ロールが-150度〜180度、チルトが-100度〜82度となっており、同社の公式アプリ「Insta360」と連係させて撮影する仕組み。

目次

本体と同梱品

同梱品は、「Insta360 Flow」本体の他、マグネットクリップ、ラバーグリップ、充電ケーブル、収納ケース、保証書、クイックガイド、安全ガイドなどとなっている。

今回レビューに使用したのは通常モデルだが、これにスポットライトと各種ケーブルが付属した「クリエーターキット」や万能三脚がセットになった「プロ三脚キット」が用意されている。三脚は後述する通り簡易的なものが内蔵されており、スポットライトも自撮り撮影が多くない限り必要がない為、基本的には通常モデルで事足りる。

本体外観

折り畳んで小型化出来るのが特徴で、折り畳むと長方形になるようにデザインされている。折り畳んだ際のサイズは79.6×162.1×36㎜で、縦横のサイズは「iPhone 15 Pro Max」などの6.7インチスマホとほぼ同じ。本体カラーは今回のレビューに使用したのは「サミット・ホワイト」で、他に「ストーングレイ」カラーが用意されている。

【レビュー】AI追跡・三脚・自撮り棒を搭載したスマートフォンジンバル『Insta360 Flow』

折り畳んでいる状態から完全展開まではアームの部分とグリップの部分をひねるように回転させるだけの1工程で完了し、展開すると自動で電源が入る仕組みなのに加え、一度連携させてあればスマホにはアプリの起動を促す通知が表示されるようになっており、素早く撮影したい時に便利な設計となっている。逆に折り畳むと自動で電源がオフになるのも便利。

【レビュー】AI追跡・三脚・自撮り棒を搭載したスマートフォンジンバル『Insta360 Flow』

本製品の特徴的な箇所として、アーム部分がスケルトンで内部の基盤やチップが見えるデザインとなっており、このアーム部分には「カスタムインサート」を挿入可能で、このカスタムインサートは公式ストアで1,500円で購入でき、用意されたデザインを購入する他、テキスト、アイコン、画像ファイルを指定したり、AI画像を生成して、オリジナルデザインを作成することも可能。

【レビュー】AI追跡・三脚・自撮り棒を搭載したスマートフォンジンバル『Insta360 Flow』

この「カスタムインサート」を入れる部分のさらに下にはコールドシューが用意されており、蓋を開けてマイクなどを取り付けることが可能。

【レビュー】AI追跡・三脚・自撮り棒を搭載したスマートフォンジンバル『Insta360 Flow』

本体の充電はUSB-Cポートから行う仕組み。内蔵バッテリーの容量は2900mAhで、最大12時間の利用が可能。USB-Cポートは上部のジンバル部分にも用意されており、こちらはスマホへの充電やスポットライトへの給電に使用するためのものとなっている。

本体下部には三脚も内蔵されており、別途三脚を用意する必要がなく、三脚を最大限に展開した状態が下記画像。各脚には小さな滑り留めのゴムが付いているが、あくまで補助レベル。

三脚はタイムラプス動画や360度写真の撮影の際に必須となっているので便利なものの、ジンバルにスマホを装着した状態では、重心が上に偏り、風などが吹くと倒れてしまう可能性があるほどの安定性の為、立てて長時間撮影する場合はきちんとした三脚を装着する為の穴も用意されているので、別途三脚を装着した方が良さそう。(実際に筆者もタイプラプス動画を撮影中に倒れてしまった事例あり)

自撮り棒も内蔵しており、アーム部分を最大21.5センチ伸ばすことが可能。これにより自撮りしたり、撮影アングルを高くしたり低くしたり、様々なアングルで撮影することが出来る。ただ、伸ばしたり縮めたりするのに少し力が必要で、女性陣からは少し不満の残る箇所だった。

【レビュー】AI追跡・三脚・自撮り棒を搭載したスマートフォンジンバル『Insta360 Flow』

また、アーム部分は最大90度まで角度を変更することもでき、様々なアングルで撮影する際に便利。本製品は他社製品に比べると全体的に直線的なデザインになっているので、実際、手に持って歩きながら撮影する際は、アームを少し伸ばし、この角度を45度くらいに折り曲げた方が持ち易く撮影し易い。三脚部分を伸ばすとさらに持ち易くなる。

スマホの取り付けはDJIのジンバルと同じくマグネット式の磁気スマートフォンクランプを使う仕組みで、強力な磁力で固定するので撮影中に落ちる心配はなかったが、何かの拍子に当たって落ちてしまう可能性はゼロではないので、ずっと装着したまま持ち歩く際は少し気を遣う必要がありそう。

写真(右)では分かり難いものの、クランプは装着時にスマホのサイドボタンに触れないような構造となっている。本製品の対荷重は300gとなっているので、6.7インチスマホなど200gを超える重さのスマホでも問題なく利用可能。

直線的な本体デザインの為、撮影時に持ちにくいというユーザー向けに別途ラバーグリップも用意されており、装着することで持ちやすさがかなり改善します。後述する通り、スマホを付けるとまぁまぁの重さになるので、手の小さい方はこれを付けた方が持ち易く、操作もし易くなる。

ジンバル、磁気スマートフォンクランプ、iPhone 15 Proを装着した場合の総重量は約620gで、男性はまだしも、女性には少し重く、長時間の撮影はちょっとしんどいかも。ちなみに本製品の対抗馬となるDJIの「Osmo Mobile 6」は三脚が内蔵されていないこともあってジンバル本体だけでだと60gほど軽いのですが、付属品のグリップ式三脚は約70gなので、三脚込みだと実際のところ似たような重量になります。

操作はグリップ部分の前面にあるスマートホイールとグリップ後部に搭載されたトリガーボタンを用いて行い、スマートホイールではスマートホイールの外周をスクロールして、スムーズにズームイン・ズームアウトすることが出来る他、スワイプ操作でモードを素早く切り替えたり、スマホを縦向きと横向きに回転させたりすることが可能。

トリガーボタンでは、1回押すとディープトラック3.0が開始され、2回押すとジンバルを再センタリングでき、3回押すとジンバルが前後で反転してスマホのメインカメラで自撮り撮影が可能に。なお、どのメーカーのジンバルにも言えることだが、高機能が故に様々な機能を使いこなすにはかなりの慣れが必要。

【レビュー】AI追跡・三脚・自撮り棒を搭載したスマートフォンジンバル『Insta360 Flow』

実際にInsta360 Flowを使って撮影してみた

実際に「Insta360 Flow」に「iPhone 15 Pro」を装着して色々と撮影してみましたが、3軸ジンバルの手ブレ補正効果は強力。

砂浜を歩きながら撮影したのが下記動画で、左上に小さく表示させているのは「iPhone 15 Pro」を手に持って純正カメラアプリ<手ぶれ補正(拡張)は有効>で撮影したもの。足元が悪い砂浜でもその強力な手ブレ補正の効果が確認できる。

「iPhone 14」シリーズや「iPhone 15」シリーズの「カメラ」アプリではビデオ撮影時の手ぶれ補正を強化できるアクションモードが利用可能ですが、アクションモードは電子補正のため画角が狭くなる他、ある程度の明るさが必要で、「Insta360 Flow」は3軸手ブレ補正なので、超広角を維持したまま、薄暗い時間帯でも手ブレを補正してくれるのが特徴。

AI追跡機能「ディープトラック 3.0」

本製品の特徴の1つでもあるAI追跡機能「ディープトラック 3.0」は、指定した被写体をフレームに収め続けてくれる機能で、その被写体が隠れても再認識して追跡を継続してくれるようになっており、単なる顔認識での追跡では他の被写体の顔に追跡が移ったりしてしまうところを同機能は指定して人を追い続けてくれます。

実際に対人で撮影する機会がなかった為(モデルとなってくれる人がいなかった…)、ウインドサーフィンをしてる人を撮ってみましたが、他の人と交差してもそのまま収め続けてくれます。

360度パノラマ写真

パノラマ撮影は360度カメラのような360度パノラマ写真の撮影も可能。さらにその360度写真を5種類のアニメーションとして書き出すことも可能となっており、その一例が下記動画。今回は対人では撮っていないが、色彩の調整やBGMの付与、美顔フィルターなども編集で使用可能で、SNS映えするような動画も作成することが可能。

他にも様々な撮影機能やモードが用意されており、全てを試すことは出来なかったが、ビデオ会議や動画配信でフレーム内に被写体を収め続けてくれる「ライブモード」、AIがシュートが決まったことを認識し、シュートの瞬間の映像だけをスマートフォンに保存してくれる「バスケモード」などに加え、タイムシフト(ハイパーラプス)やモーションタイムラプス、バレルロール、ドリーズームといった動画が簡単に撮影可能です。

モーションタイムラプスで撮影

スマホ用ジンバルはこれまでにDJI製を使ったことはあり、正直なところ本体やアプリの機能面はどちらもかなり優秀で、価格も同価格帯なので甲乙つけがたいところ。「Insta360 Flow」はスケルトンデザインや着せ替えできるカスタムインサートなどのデザイン性まで考慮されたスマホ用ジンバルといった感じで、バッテリー駆動時間が「DJI Osmo Mobile 6」の2倍となっているところも特徴なので、デザイン性の高いスマホ用ジンバルを探しているのであれば候補の1つになると思います。

なお、Insta360の公式サイトでは現在ブラックフライデーセールが開催中で、本記事で紹介した「Insta360 Flow」も通常20,900円のところが12%オフの18,300円で購入可能です。また、「クリエーターキット」は28,000円のところが24,640円、「プロ三脚キット」が26,000円のところが22,800円となっているので、購入するならこの機会に是非。

Insta360 Flow – Insta360
ブラックフライデーセール – Insta360
Inta360公式サイト
Insta360 Flow – Amazon

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