深澤直人氏デザインの「realme GT Master Edition」レビュー
realmeという名前を知っているユーザーはまだ限られていると思いますが、同社はOPPOから派生し、世界最安値の5Gスマホ「realme V3 5G」を発売したりするなどコストパフォーマンスの高い製品を多数発売しており、ここ1年で急激にスマートフォン市場での世界シェアを伸ばしている中国のメーカーで、日本にも今年4月に上陸し、現在はスマートウォッチやワイヤレスイヤホンなどのIoT製品を販売しています。
今回、そのrealmeが先月に中国で発売した5G対応スマホ「realme GT Master Edition(マスターエディション)」のグローバルモデルを入手したので、ちょっとだけレビューしてみたいと思います。
本体デザイン
「realme GT Master Edition(マスターエディション)」の特徴は、なんと言っても無印良品の製品やauのINFOBARのデザイン等で有名な日本人デザイナーの深澤直人氏によるデザインで、本体背面にはスーツケース風の凹凸のあるデザインのヴィーガンレザーが採用されており、高級感があり、深澤氏はインタビューにおいて「スーツケースがまるで手の中にあるような錯覚に陥り、きっと探求心が生まれるでしょう」と述べています。
背面にはrealmeのロゴと共に深澤氏のサインも刻印されており、この深澤氏デザインのスーツケース型デザインモデルは「realme GT Master Edition」はVoyager Grey(グレー)のみで、他に通常デザインのカラーモデルとしてLuna White(ホワイト)とDaybreak Blue(ブルー)の計3色が用意されています。
前述した通り、ヴィーガンレザーが採用された背面の手触りは非常に高級感がある仕様となっており、カメラユニットは標準、超広角、マクロの3眼カメラで、LEDフラッシュが1つ搭載され、カメラユニット部分は背面より約1㎜ほど出っ張るデザインとなっています。
凹型のヴィーガンレザーは業界初の試みだそうで、加工が非常に難しく、凹凸の高低差は0.3㎜で、凹凸部分の間隔は18.8㎜となっており、スーツケースの水平方向のグリッドを完全に再現しているそうです。
端末の周囲はカーブを描いており、ディスプレイサイズが6.43インチと大きいものの、持ち易い形状となっています。
端末上部にはマイクの穴のみ。
端末底面には、左からスーパーリニアスピーカー、USB-Cポート、マイク穴、3.5㎜イヤホンジャックが搭載されています。
本体左側面には、SIMカードスロット、音量調節ボタンがあります。
本体右側面には、電源ボタンが搭載されています。
なお、上位モデルの「realme GT Master Explorer Edition」は少しデザインが異なっており、本体上部と底面はフラットな形状になっている他、3.5㎜イヤホンジャックが廃止される代わりにステレオスピーカーを搭載し、SIMカードスロットが本体側面から底面に移動しています。
付属品
パッケージ内容は、本体、専用ケース、フィルム(貼付済み)、充電器、ケーブル、SIMピン、説明書となっています。
専用ケースはシリコン製となっており、realmeのロゴと深澤氏のサインが印字されている他、本体デザインに合わせたスーツケース風デザインが採用され、カメラ部分は置いた際に出っ張ったカメラが接触しないような仕様になっています。
スペック
「realme GT Master Edition」の仕様は下記の通りで、SoCにはQualcommのSnapdragon 778G 5Gが搭載され、ディスプレイは6.43インチのSamsung製有機ELディスプレイが採用されており、解像度は1080×2400で、アスペクト比は20:9、ピーク輝度は1000nits、リフレッシュレートは最大120Hz、タッチサンプリングレートは360Hz、コントラスト比は5,000,000:1、100%DCI-P3、画面占有率は91.7%となっています。
また、バッテリー駆動時間を犠牲にしてCPUの動作周波数やリフレッシュレートなどを最大にし、最高のパフォーマンスを発揮する「GTモード」や、ベイパーチャンバーを使った冷却システムが搭載されている他、最大65Wでの急速充電にも対応しています。
なお、上位モデルとして「realme GT Master Explorer Edition」が用意されており、SoCやディスプレイ、カメラの仕様がアップグレードされています。
realme GT Master Edition | realme GT Master Explorer Edition | |
SoC | Snapdragon 778G 5G オクタコア(最大2.4GHz) |
Snapdragon 870 5G オクタコア(最大3.2GHz) |
ディスプレイ | 6.43インチ FHD+ Samsung製有機EL 120Hzリフレシュレート 最大360Hzタッチレート ピーク輝度1000nits |
6.55インチインチ FHD+ Samsung製有機EL 曲面 120Hzリフレシュレート 最大480Hzタッチレート ピーク輝度1100nits |
RAM | 8GB | 8GB/12GB |
ストレージ | 128GB/256GB | 128GB/256GB |
カメラ | (メインカメラ) F1.8 25.3mm 1/2型 6400万画素 (超広角カメラ) (マクロカメラ) (フロントカメラ) |
(メインカメラ) F1.88 24mm 1/1.56型 5000万画素 Sony IMX766 OIS(光学式手振れ補正)搭載 (超広角カメラ) (マクロカメラ) (フロントカメラ) |
バッテリー | 4300mAh (65W急速充電対応) ワイヤレス充電非搭載 |
4500mAh (65W急速充電対応) ワイヤレス充電非搭載 |
接続 | WiFi 6, NFC, dual 5G, bluetooth 5.2 | WiFi 6, NFC, dual 5G, bluetooth 5.2 |
オーディオ | スーパーリニアスピーカー | デュアルスピーカー Dolby Atmos |
生体認証 | 画面内指紋認証, 顔認証 | 画面内指紋認証, 顔認証 |
SIMカード | nanoSIMスロットx2 | nanoSIMスロットx2 |
GPS | GLONASS | GLONASS, AGPS |
OS | Android 11, realme UI 2.0 | Android 11, realme UI 2.0 |
サイズ | (スーツケース版) 159.2 x 73.5 x 8.7㎜ (通常版) 159.2 x 73.5 x 8.0㎜ |
(スーツケース版) 159.9 x 72.5 x 8.8㎜ (通常版) 159.9 x 72.5 x 8.0㎜ |
重さ | (スーツケース版) 180g (通常版) 174g |
(スーツケース版) 185g (通常版) 183.5g |
カラー | (スーツケース版) グレー (通常版) ホワイト, ブルー |
(スーツケース版) グレー, ベージュ (通常版) ドーン, ホワイト |
生体認証
生体認証は、画面内指紋認証と顔認証に対応しています。
画面内指紋認証に関しては、新世代のモジュールや新しいセキュリティフィルターが搭載され、認識速度や安全性能の向上が行われており、実際に試してみた様子を撮影したものが下記ツイートの動画。
筆者は画面内蔵型の指紋センサーを初めて使用したが、思っていたよりも認識精度や速度が速く、普通に使えるレベルなので驚きました。
realme GT Master Editionの画面内蔵型指紋認証 #realme pic.twitter.com/56WYqtEp2v
— Taisyo (@taisy0) August 22, 2021
カメラ
「realme GT Master Edition」の3眼カメラは、6400万画素のメインカメラ、800万画素の超広角カメラ、200万画素のマクロカメラが搭載されており、撮影モードは、「写真」「動画」「ポートレート撮影」「夜景」「64M」「星空モード」「アウト/イン同時動画撮影」「スローモーション」「タイムラプス」「映画」「エキスパート」「パノラマ」「テキストスキャナー」「ウルトラマクロ」「ストリート」が用意されています。
「写真」では画角を0.6X、1X、2X、5Xの4種類から1タップで切替可能で、最大で20倍のズームが可能となっていますが、5倍以上になると流石に画質が粗くなる印象。
また、Ricohとの提携や多くのプロストリートフォトグラファーと議論し、世界中の膨大な量のストリートフォト作品を研究して作りあげられた「ストリートモード」が搭載されているのが特徴。
「ストリートモード」は「その他」の中にあるものの、画面オフ時に音量ボタンの2回押しで素早く起動することが出来るよう設定することも可能です。
「ストリートモード」では、画角の切り替えが16mm/24mm/50mm/120mmという焦点距離の表記に切り替わる他、オートフォーカスだけではなく、マニュアルフォーカス(固定焦点)にも対応しており、0.00m~5.00mで設定可能で、どの範囲にピントが合っているかを黄色で表示するようになっています。
また、ストリートモード用のフィルターは、オリジナル、ストリート、ブラック&ホワイト、ドラマティック、モダンゴールド、サイバーパンク、フラミンゴ、銀河、まぶしさの9種類が用意されており、”ストリート”のフィルターはコダック社のフィルム効果をシミュレートし、色のコントラストが強い視覚効果が実現されている他、”ドラマティック”のフィルターは被写体のディティールを劇的に強調することで感情表現を高める効果があるとのこと。
なお、下記ツイートの画像は実際に「realme GT Master Edition」で撮ってみた写真となっています。
realme GT Master Editionで撮ってみた写真(注:写真撮影はド素人です)#realme pic.twitter.com/CFQryefvT9
— Taisyo (@taisy0) August 22, 2021
日本での発売は??
現在のところ「realme GT Master Edition」「realme GT Master Explorer Edition」共に日本ではまだ発売されていないモデルで、技適も通過していないことから、今回のレビューもあくまで本体やカメラのみのレビューとなってしまっていますが、聞いている限りでは日本仕様が用意されており、日本でも発売されるとのこと。
日本発売がいつ頃になるのかや価格は不明ですが、中国での価格は「realme GT Master Edition」は約4万円〜、「realme GT Master Explorer Edition」は約5万円〜となっており、日本で発売されるとしても同様の価格で購入出来る可能性が高そうです。
(AliExpressでは8月23日より3.6万円ほどから購入出来るセールが開催される模様)
コメント
コメント一覧 (2件)
タイショウ!広告って入れないとダメじゃないか!
正直にお話しますが、本件、お金も何も頂いていない案件です。(アフィリエイトは別ですが…)
私自身、お金や物を貰って書くことは本心では書けないと考えており、そういう形ではレビューしないと決めております。(実際、レビュー記事を書くのは数年ぶり)
レビューを書く製品は個人的に気になっている製品がほとんどで、今回も深澤直人氏デザインとのことで気になっていたところに試用のお話を頂いた為、書かせて頂いた次第です。